lchfjpのブログ -5ページ目

lchfjpのブログ

ブログの説明を入力します。

この定義に正解はありませんが【他者にRespectを(Respect Others)】を考えるうえ、以下の考え方が学びになると思いました。

 

【やる気がなくてエラーをするのはもっての他であるが,やる気があっても上手くできない選手はいるのである。この場合は,そこをわかってやれという意味】がポイントだと考えます。

 

第32回「全国中学生人権作文コンテスト」法務大臣賞 〔リスペクト アザーズ〕

神奈川県・鎌倉市立御成中学校3年 坪井洸(つぼい・こう)さん

 

僕は,日本人の両親を持ちながら,アメリカのサンディエゴで生まれて,十歳半まで生活し,地元のデイケア(保育園),プレスクール(幼稚園),小学校に通った。その中で出会った先生たちが何度も口にした『respect others(リスペクトアザース)』という言葉は,今も僕の行動や考え方に大きな影響を与えている。

 

サンディエゴは,ロサンゼルスの南にあり,メキシコの国境から一時間程度だったので,土地柄のせいか,クラスには,肌の色も髪の毛の色も本当にいろいろな人種の人がいた。僕が物心ついたときには,周囲にいろいろな人種の人たちがいるのが当たり前の状況だったので,自分がまわりの人と違っていることも当然だと思っていたし,それに対して深く考えることもなかったように思う。どこの国でも同じだと思うが,集団生活が始まると,誰かが意地悪をしたとか,誰かが誰かにいじめられたとか,いわゆる人間関係のトラブルが起こってくる。そんなとき,先生たちは必ず『リスペクトアザース』と言い,当事者に反省を促した。『リスペクト』の意味もはっきりわからない保育園や幼稚園の頃から,ことあるごとに繰り返し叩き込まれた。日本語にすると,「他の人のことを尊重しなさい」というような意味なのだが,今思うと「意地悪しないで,みんな仲良くしなさい」とか,「いじめはダメ」というそのときの行動を注意するのではなく,その行動を起こしてしまった根本の考え方を問題にしていることになる。

 

また,この言葉は僕が入っていたリトルリーグの監督やコーチもよく使っていた。選抜テストがない地元のリトルリーグでは,上手い選手と上手くない選手が混合して十二人でチームとして試合に臨まなくてはいけなかった。上手くない選手がフライをポロリと捕りそこなったとき,チーム全体が「おい,この下手くそ」と怒鳴りたくなる場面で,監督やコーチは『リスペクトアザース』と言った。

 

やる気がなくてエラーをするのはもっての他であるが,やる気があっても上手くできない選手はいるのである。この場合は,そこをわかってやれという意味だと思っている。実際,当時初心者だった僕は,この言葉を聞いて救われる気持ちになり,もっと上手くなるようにうんと頑張り,シーズン最後にはチームに少しは貢献できるようになった。

 

その後,僕は日本の小学校に通い始めた。周囲のみんなのおかげで生活にはすぐに慣れたが,同時に大きなカルチャーショックも受けた。一番驚いたことは,みんなが他の人と大きく違わないように,なるべく同じようになるように非常に気を遣っているように見えたことである。他人よりうまくいかないから目立たないようにしているのではなく,他人よりうまくできても目立たないようにしているように感じた。僕は最初のうち,そのノリがわからず今までどおり,自分が上手く出来たことを周りの人にも伝えていたら,「それは自慢だ」と言われて,なんとも悲しい気持ちになった。

また,友達同士で相手の気持ちになれば絶対言えないような侮辱するようなひどい言葉を言い合っていても,『冗談』と言ってうやむやにしていることにも驚いた。僕がよくわからない世界だった。僕が叩き込まれていた『リスペクトアザース』の世界はここにはなかった。

僕の限られた経験の話になるが,アメリカ(サンディエゴ)ではなぜそんなに『リスペクトアザース』を子どもの頃から叩きこんでいるのだろうか。

それは,アメリカ社会がつい最近までひどい人種差別などを行ってきたことの反省からかもしれない。居住地区を制限したり,公園やバスなどの公共の場でも座る場所をわけていたりと,差別することが当たり前で,一般人が差別したりされたりすることに何の疑問を持たずに時代が流れていた過去がある。そんな過ちをこれから先に繰り返さないように,子ども達に叩き込んだり,またそうすることによって,大人も自分自身を戒めているのかもしれない。

僕は日本でももっと,『リスペクトアザース』が浸透していけばいいと思う。

 

http://www.moj.go.jp/content/000104283.pdf