『ため息のヴィヨン』という、新しい詩です^^

 

 

 

『ため息のヴィヨン』

 

 

 

顔に絡みついた、蜘蛛の巣を払うような

 

買った本にブックカバーをかけるような

 

帰り道の住宅地で香った、柔軟剤の香りにふと涙するような

 

募金の宣伝活動に、どこか素直になれないような

 

思春期に恥ずかしげもなく書いた、未完成の詩のような

 

昔の若くして死んだ作家に、どこか同情を寄せるような

バッドエンドのゲームの主人公に、ふと思いを馳せるような

 

何気なく流れた有線の音楽に、どこかノスタルジーを感じるような

 

モノクロームに映る世界と束の間の色彩感覚

 

吸い込んだ不安を吹き捨てるタバコ

 

呼吸が煙に包まれ溶けてゆく

 

ため息をついてるの?

 

つむじ風が笑う

 

遠目のままヴィヨン