私立恵比寿中学とsora tob sakana〜照井順政の音楽を巡って | 南風 オハヨウ

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アイドル、鉄道の旅、そして・・・

大層なタイトルを掲げましたが、
書きたいと思いつつも、
全然考えがまとまらずにいる
テーマです。
そもそも「エビクラシー」発売前で、
「春の嵐」はツアーで
5回見ただけの印象に過ぎません。

りったんが
第一印象にだまされるな!
と言ってましたが、
まさにその程度の印象に過ぎず、
まだだまされ中なのかも。

とはいえ、
この段階でメモ的に
文章にしておこうかと。
書くことで気付くことも
ありますしね。


sora tob sakanaとは何か。

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ポストロックやエレクトロニカを通過した物語性の強い独特なサウンドを少女たちが穢れのない真っ直ぐな歌声で歌うことでイノセントな世界を作り上げることに成功している(笑)

これはアイドルお宝クイーン決定戦の
寸劇における
なっちゃんのセリフですが、
まあこんな風に説明されることが
多いんですよね。

ポストロックとかエレクトロニカは、
もともと照井順政氏が
ハイスイノナサでやっていた音楽。
彼はバンドの人で、
アイドルを手がけていたわけでは
ありませんでしたから、
sora tob sakanaを
手がけるようになった時に
自分のやってきた音楽に
どうやってアイドルの声を
乗せていくのかが
大きな課題だったと思います。
そのままでは到底
アイドルの曲になりませんからね。

さらにsora tob sakanaを
最初から手がけたわけではない
という事情も加わっています。
1曲オリジナル曲が出た後に
参加しているんですね。
この頃の事情はわかりませんが、
そこでガラリと変えるわけにも
行かなかったのでしょう。
照井色を少しずつ出していく
必要があったんだと思います。

そういう条件の中、
先の寸劇のセリフでは、
イノセントな世界と言ってますが、
ジュブナイル的な世界が
照井氏の音楽とアイドルの世界の
仲立ちをしたのではないでしょうか。
それは今の楽曲群が示してるし、
定期公演などで流す映像が
そのことを物語っています。

それはメンバーの声質、
それぞれに違う特徴を持ちながら、
トータルとして
透明感のある声質にも
よくマッチしていますし、
この声質だからこそ、
その方向性が
出たのかなとも思います。
今でこそ高校生が3人になりましたが、
最初は中学生と小学生の
低年齢グループでしたしね。

sora tob sakana
という実在のグループを与えられ、
その中でどうやって
自分の音楽を実現し、
かつアイドルとしても成立させ、
さらには売っていくか。
その答えが
今日のsora tob sakana
なのでしょう。

その今日の
sora tob sakanaの曲として、
「ribbon」のMVを
貼り付けておきますね。






そんな照井氏が、
私立恵比寿中学に書いたのが
「春の嵐」です。

照井氏を引っ張り出してきた
エビ中の運営は
なかなかすごいと思うのですが、
その話は置いておきますね。

sora tob sakanaとは違い、
既に形が出来上がっている
トップアイドルへの楽曲提供。
果たしてどんな曲かなと
初披露となる八王子で
注目していました。
私は誰が何という曲を
というのを一切見ないで行ったので、
果たしてわかるかなと思ってました。
でも心配は一切無用でした。
音が出た瞬間にこれとわかる曲。
まさにsora tob sakanaに
書いてるような曲でした。

しかし歌う方が全然違う。
エビ中のメンバーは、
持てる力を全力でぶつけて
この曲を歌いこなしていました。
透明感とはかなり異なる歌唱。

「QJ vol.131」に
SMEレコーズの
エビ中担当のセトボーイによる
「エビクラシー」徹底解説が
掲載されています。
「春の嵐」について
レコーディング中に初めて
「それじゃダメだよ」と
言ったと書いています。
おそらく普通には
歌えていたんだと思いますが、
それではこの曲の世界は
表現できない。
そういうことではないかな。
実に幅広く色んな曲をやって来た
エビ中のメンバーにしても、
表現の難しい世界。
「極限までメンバーを追い込んで、考える余裕を与えないようにして録ってい」った結果、
「全員が突き抜けた」とのこと。

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エビ中の場合、
歌の表現力によって、
この曲の世界を表現することに
成功しているといえそうです。
ツアーが進むに連れ、
それが完成に近くなってきています。



歌い方を見ると
sora tob sakanaとエビ中とは、
対照的ですが、
どちらも照井氏の曲の世界を
表現することに成功している。
ただし、表現されたものは別もの。
別ものだからこそ、
全く方向性の違う
振付がされているのも
興味深いですね。
エビ中は走ってますから(笑)

まあこの辺に
面白さを感じています。

照井氏はまだエビ中のツアーを
見に行けてないそうです。
実際にエビ中のパフォーマンスを見て
どう感じるでしょうか。
聞いてみたいです。


うーん、まだ断片的な思いだけで、
うまくそれらが繋がらないなあ。
とにかく31日の
「エビクラシー」の発売を
待つしかないかな。