時間限定の都市暮らしで愉しんでいることの一つが”香り”。
農村の暮らしでは時代的にもアロマばかりでしたが、
伊勢丹に行くたびに香りを嗅いで、香水の進化を感じてしまった。
仕事で”未来の男性化粧品”のコンセプトデザインをした際に、
ニナリッチの香水を設計した調香師の方から香りの嗅ぎ方を学ぶ機会がありました。
それは今でも特別な思い出。
だから、香水売り場で店員さんと話しながら
じっくり嗅ぐのが、趣味の一つになってしまいました。
一回行くと、十種類くらい、時間をかけてかいできます。
4種類程度までは腕で試せるので、選んで試します。
フランキンセンスとバニラの香りがとても好き。
前回購入した際は、成分を調べていただいて
フランキンセンスが入りの3種類から選びました。
英国の老舗シャツメーカーであるターンブル&アッサーのパーティーのために作った
フローリスの71/72もとても気に入ったのですが、
冬だったので、バニラが重めに溶けるものを選びました。
それがアニック・グタールの”ニュイ・エ・コンフィデンス ”。
ところが、この香り、私は春になると使用しなくなるのがわかったので、
今、初春の香りを探しています。
とても高いし、ヘビーユーザーではないから減らない。
使うものを選びたいし、顔見知りになった店員さんに相談して
気分ゆったり、選ぶことにしています。
香り上級者風の、かっこいい紳士やマダムの常連さんが、
指名買いされて行くのを横目に見ながら、
自分は自分のペースでいいかな、って開き直ってます。
香水との距離は、そのくらいでいいかな〜。
気温が上がる中で、なんとなく絞れてきたのが
キリアン・パリのもの。
一つは、"Moonlight in Heaven"
つけると香りの変化が意外にも大きい。
最初は、この香り、知ってるな〜という立ち上がりなのに、
帰宅した頃には別のコンセプトに。
意外にも甘い。初春にちょうど良い重み。
もう一つは、最初は関心がなかったのに進められたもの。
1度目はピンとこなかったのですが
帰宅してからじわじわと良い感じになったのです。
たわいない感じなのに。気になるかおり。
それがコンセプト”白”なのに赤いボトルの”Rolling in Love".
アンブレット・シード特有の苦味がほのかに癖を与えてる。
アーモンドミルクも、トンカビーンも大好きな香り。
それらが、時差もなくふんわり統合されている感じです。
確かに、なんだかじわじわ良い。。。
Love don't be ShyもGood girl gone badも好きなんですが、
店員さんは、私には上記の二つが似合う、と思っていらっしゃるみたい。
そういうのも大事かも。
(このアンブレット、意外と知られていないけど
農家さんなら知っている、花オクラ。
香りを定着させる作用もあ理、日本ではそばのつなぎにも使ったらしいです。)
用事のたびに、まだまだ香りを味わいに行きそうです。