お仕事関係で学んだことがありました。

日本のビザは最強ですが、ある国の方々にとって日本に来るのが大変だと言うことを経験的に知ることになりました。

 

FAOなどの国際会議で仲良くなったフィリピンの老舗農業関連団体のディレクターを日本に招聘することにしました。

 

元々は家族旅行で日本に行きたいわ、と言う話が発展し、来日の際はぜひ私の団体で講演会を開かせてね、と言うような流れでした。同世代のアジア女性としての気持ちのつながりもありました。

 

その後、大学関係の仲間の方々から一緒にコラボしたいとの話があり経費負担について打ち合わせていたのですが、日本の場合、家族同伴やプライベートの時間を出張に結ぶことがとても難しいのです。

結果的に助成金を使えなくなり、私の団体で全額持つことになりました。

 

そもそもは観光ビザで入る予定が、招待状を出してもらえたらビザが発給されやすいと言うことになり、招待状を出しました。

その後、観光ビザで入るには、家族二人が日本に滞在し、帰国後にも暮らしに困らないだけの経済力の証明が必要だと言うことになりました。

滞在期間は2週間以上あるので、かなりの額になります。

 

その預金残高や収入証明の点でリスキーという予測だったのでしょう。

 

結果的には、私の団体が保証人となり公式に招聘する形で、滞在中の諸経費は全て負担すると言う署名を行いました。

次には、(団体が詐欺ではなく)本当に存在し活動している証明を提出するように言われました。

 

登記簿謄本の提出を求められましたが、そんなものはないので、これまで取材を受けた雑誌や執筆した新聞、自分が出した出版物や会議やシンポジウムのチラシや報告書をDHLで郵送しました。

想定外の事務作業で、そこそこ大変でした。

 

彼女も、様々なネット環境が悪い地域に出張されているので、連絡が途絶えることもあり、結果的にVISAの手続きの準備で2ヶ月近く費やしてしまいました。

 

これでVISAが下りないと、半年間申請をすることが出来なくなります。

そして、そうなった際は9割は私の責任になります。

 

彼女は、国際会議では各国NGOの中心的存在としてまとめ役になるような実力者であり、様々な国に出向いて研修や講演を行なっています。

 

ですから、パスポートを見れば、不法就労ではないことがわかると思うのですが。

 

彼女に取っても、初めての経験だったそう。

アラフィフなのに、出生証明や幼稚園からの学歴まで提出させられたそうです。

 

彼女いわく、「VISAが出るまで航空券は買わない。」と言うので、価格はどんどん上がってしまうし焦っていましたが、

状況がすすむにつれて、その大変さがわかり、航空券を買うのを待っています。

 

アジアの国々の方と仕事をしている友人に聞いたところ、フィリピンの方のビザ発給は厳しいと言うこと。

 

フィリピンの方は世界中に働きに行っていますし、外貨獲得が国策でもあります。

日本側でも、フィリピンの方が日本で働くためのエージェンシーがたくさんあるようです。

一方で、不法就労も多く、とても厳しくなっているようです。

 

本日、エージェンシーに申請に行くとのことですが、彼女のここまでの経歴、パスポートに記載された国外への旅の多さ、そして私が提出した、団体の活動を認めていただき、VISAが発給されることを願っています。

 

本当に、勉強になりました〜。

今後、海外からゲストを招聘する際はもっとスムーズにできるよう、団体の沿革、資料、しっかり刷新していこうと決意したところです。