東京に戻ったのは、家族皆が他界して実家を整理するため。
家を建て替え直後に泥棒が入り、火事になり、それでも片付けさせてもらえなくて、父母が他界してようやく手につけています。
でも、この時間は遺族にとっても心の整理の意味がありました。
それにススがすごいお陰で、火事前には捨て難かったものも楽に処分できます。
前向きになるしかないですね。
両親共に伊勢丹で、退職後の母はアパレルにいたから、とにかく尋常ではない衣類!モノ!
「微妙」に好みもサイズも違う高価な衣類や靴やバッグの山は、なかなか苦痛です。
ついつい心にスキが出るわけです、悩ましいから。
(直したら着れるかな…。)とか。
それに、ウールやカシミアも今よりも質が良く感じられます。コットンなんか、絶対に組み替えじゃないわけだし!
煤を丁寧に取り除きながら分別しているので予想の数倍の時間がかかっています。しかも普通のゴミとして捨てられないのです。
状況を知らない方や、親を亡くしたことがない人は、業者に頼めばと軽く言うけれど、経験者ならわかるはず。
バッグの中から昔のお札は出てくるとか☺️
初任給が封筒ごと百円札で出てくるとか?
煤まみれのタンスにボンと放り込まれた新品のシャネルバッグなんかは、鑑定に出さないと本物かわからないほどのずさん。
ヴィンテージなバッグ類もススがつき、40個くらい断腸の思いで捨てました。
白い皮のバリーの可愛いカバンなんか切なかった。
染め直せないか、とかしばらく悩んでしまって。
衣類も1000着以上袋に入れて。
でも、そういう中に、たまに被害が少ない素敵なヴィンテージが出てきます❤️
お洒落だった母が伊勢丹や銀座でフランスやイタリアの布を買い、友達に頼んで作ってもらったドレスやツーピース。
そして、60年代や70年代の“プレタポルテ”も、とても可愛い。
当時は衣類がなかったのでしょうが、考えられないほどのおしゃれぶりです。
60年代のものは、私も10代によく拝借していました。
今日洗ったのは、70年代のリボン付きパフスリーブのブラウス。今っぽい。
襟元に工夫があって可愛い。
私は若い頃はこういうのは全く着ませんでした。
全然趣味違うし!と取り合わず。
ところが、実家の建て替えで再発見した母の服は、私も躊躇するほどの派手っぷり!
サイケなミニワンピとか。ド派手カラー!手作り服オンパレード?
さらに、倉庫にも保管されているのですが、今回も見たことがない衣類が出てきます。
全ての衣類を取っておいたみたい。
他界後に、初めて見る写真や謎のラブレターなどを通して再発見。
母は謎多き人物となっています。
今日は、これを着て散歩に出ましょう。
母や父の若い頃の写真もなかなか面白くて、少しずつブログで紹介しようと思います。
今日の午後は、ちょっと息抜きに、ワードローブの棚卸し。こんな衣類は農村に戻ったら着なくなるから、今年はヴィンテージ着まくろうと決めました。
袖を通してからお別れしよう❤️