クリスマスが大好きです。

 

それは、我が家では冬至に重ねて太陽に感謝する日。神聖で神秘的な行事なのです。

その他の伝統行事にはさほど関心がないのですが、ツリーを飾るのはとてもワクワクします。

結婚して自分たちのツリーを準備した年から、毎年家族一人が一つずつ、オーナメントを増やしています。

 

私は毎年、生き物型のオーナメントを集めたので、我が家のツリーは、生物多様性ツリーになっています。そして、ツリーは1月半ばまで飾ります。

 

 

クリスマスが大好きな記憶の原点は、幼稚園の頃の友達との会話に遡ります。

 

「サンタはいるか?」と、真面目に話し合ったのです。

いつもはふざけてばかりのある男の子が、

「僕は見たよ!カーテンがふわっとして、サンタが入ってきたんだよ!透明だから見えなかったけど、窓から入ってきたよ!」

と言ったのです。

 

神妙な気持ちでその話を聞いて以来、私の中ではサンタクロースは窓から透明な姿でやって来ることになり、今もまだ強くそのイメージを持っています。

 

農村の家は周囲が木々に囲まれています。

子供が1歳の頃から、夜遅くなると夫が外に出て林で鈴を鳴らしたり、屋根の方でゴトっと音を立てたりという演出をしながら、家の中には息子より大きなツリーを用意し、庭の木々も飾り付けて楽しみました。


「昨日の夜、屋根の上にソリが降りてくる音を聞いたよ!」と目を丸くして興奮しながら教えてくれたことが忘れられません。その時、「ホーホー」と声も聞いたそうです。

 

そしてサンタさんからの贈り物は、ツリーにぶら下げた靴下の中に朝になると入っている「暗号地図」に隠し場所が書かれています。

 

寒い早朝から家族で庭に出て、林の中や、木の枝で作った小さな小屋とか、小さなグリーンハウスの中などに隠された贈り物を探すところからクリスマスの朝が始まります。

 

そのうち、息子はサンタに手紙を書くようになり、24日の夜になると

「サンタさんにクッキーとミルクを出して!」というお願いも始まりました。

そんな風習は、子供が10歳まで続きました。

 

小学5年生のクリスマス。

息子は、「サンタは本当はいなくて、お父さんやお母さんだっていう子がいるよ。」

と質問されました。

 

その質問は、私にとっては「子供はどうやって生まれるの?」

というのと同じレベルで親としてドキッとする質問でした。

 

そして一瞬、深く鋭く悩んだ結果、口をついて出たのは

「大人になっても、信じている限りサンタさんが来るんだけど、信じてない場合はお父さんとかお母さんとか、他の人が準備しているって聞いたよ?だから、もう信じられそうもなかったら、お母さんがクリスマスプレゼントを用意するね。」

と答えていました。

神妙な顔で聞いていた息子。

 

そしてその翌日。この話をクラス全員に大声で伝え、説得したそうです。

「サンタはいるんだよ!信じないとこないらしいよ!」

って。そして、人クラスしかない農村の学校では、再びサンタを信じる子供が出てきたそうです。

 

その翌年。東京都心の学校に引っ越したので、私もクリスマスにつてはもう終わりかな?と思っていました。

ところが、もう6年生だというのに、クラスの多くの子供がサンタクロースを信じていたのです。

 

これにはびっくり。

 

農村では、クリスマスを日本の風習ではないから行わない農家さんもいましたから、クリスマスへのワクワク感そのものが違うようです。

そんなわけで、もう信じないかと思った6年生の時も、手紙が発見されました。

 

そして今年。

流石にもうないだろうと思ったところ、クリスマスが近づくにつれてそわそわ。

 

そして数日前に突然、学校からもらったプリントの裏紙に、手紙がきったない文字で殴り書いてあるのを発見。

 

駆け込んだよね??

 

「サンタさんへ

おくってくれるなら、勉強道具などではなく、僕の好きなものにしてください。

あとプレゼントはかくしてください。」

 

そして家族で過ごしたイブの夜になって、手紙はさらに長く書き足され、私の携帯電話には「レゴの海賊船」の画像検索履歴が!!

 

「サンタさん、信じてるの?今年は手紙が遅いから、来ないかもよ?」

というと

「来なくもいいんだよ。僕は、お母さんとお父さんがいて満足してるんだよ。」

と涙が出そうな答え。

(これはのちに、お母さんにすでにCR7のシャツをねだってあったからだと判明。)

 

サンタが贈り物を隠すところもないようなマンションなので、イケアの充電式の電飾を光らせたツリーを窓際に移動し、カーテンを開けて、ミルクとクッキーを準備してから眠りにつきました。

こういうことをやっていると不思議な本気モードのスイッチが入ってしまい、心のそこから「サンタさんが来ますように。」と思ってる自分がいて、毎年驚きます。

 

そして25日の早朝。

例年のごとく、「おー!サンタきた〜〜〜!!」

の叫び声で目覚めだのでした。笑。

ツリーが置いてある窓の外に届いていたらしいです。予想外のおもちゃが。

 

あと何年これをやれるのかな?

もう、私が死ぬまでうちにはサンタが来ることにしようと思ってます。

死んだ後も、サンタになって化けて出たいです。