東京高等裁判所。



一般庶民がこうやって平々凡々と生活しているその裏では、

確実に“裏社会”ってものが存在している。

昨年、とあるきっかけがありその世界について少しずつ意識し始め、

最近どうにも収まりがつかなくなってきた。

そして先週の某日、仕事の相棒と一緒に傍聴席の抽選券をを求めて裁判所に行ってきた。



そこで見た世界というのは、日々我々が見ている世界とはかけ離れた

言わば人間の様々な感情が渦巻いた“争いの極地”であり

言論を通じて行われている“戦場”であるのかもしれない。



・【極刑】・



冷え込む朝に相棒と待ち合わせをしていた。

重罪の裁判が執り行われる傍聴席は抽選制になることを知り、

その事を見越してかなり早めに到着した。

しかし予想とは違い、周囲を見渡す限り誰も並んではいなかった。

結局、相棒と2人で一番乗りになってしまっていた。



しかしそれから30分としないうちに、黒塗りの高級車が次々と列をなして到着。

その風貌からして間違い無く“マル暴”である。

ざっと30人近く。ダブルのスーツの襟元には金バッジ・・・・

間違いなく幹部クラス・・・・・・・・・

その後、彼等は迷うことなく我々の後ろに列をなした。

その事実を知った時、私と相棒は瞬時にフリーズ。


ヤ・ヤ・ヤ・・・

( ;°Д°)ヤベッ!!



絶対絶命のピンチとはまさにこの事である。



瞬時に「下手に首突っ込むと取り返しの付かない事になる」と判断。

何事も無かったかのように相棒とアイコンタクトを取り、

ヌル~っとその場を立ち去ろうとしたその時・・・・・・


トントンと肩を叩かれた・・・・・・























「ご遠慮なさらずに・・・」


どうやら指示には従ったほうが良さそうだ(+_+)


「どうにか抽選がハズレであってくれ!!」


と、念ずるも、こんな時に限ってクジ運が冴えまくる。

('・ω・`)


そして被告が被告だけあって、傍聴席に入るのにも一苦労。

携帯を預けるように指示され、軽くボディーチェック・・・


この人生の中で一番物々しい空気に包まれた裁判室。

本音を言わば、一刻も早くこの場から逃げ出したい空気だ。

とんでもない世界に紛れ込んでしまった。

傍聴席は見渡す限り“マル暴”の構成員・・・・


そこは異次元空間だった・・・・・


テレビドラマとは全く違う。

傍聴席と壇上は・・・・

間違い無く【防弾ガラス】のついたてにて仕切られている。


すると、傍聴席後方のドアが開いた。

一人の男性が入室してきたと思った瞬間に

若い衆が「ご苦労様です!」と立ち上がり、

何も言わずに入室してきた男性の背広のポケットに

3~4センチはあろうかというブ厚い封筒を差し込んでいた。


なんと・・・・


ポケットを膨らませた男性はそのまま傍聴席を通り過ぎ・・・・



これ以上の詳細な文面はここでは書けない。

ただ、住★会系の★長の裁判は5分で終了となった。


それ以外にも

【強盗殺人】
【強盗(おやじ狩り)】
【公然猥褻】


の裁判を丸1日かけて傍聴してきた。



事実は小説よりも奇なり。



そして、最後に感じたのは

全て人間の“心”が引き起こした事件であるということ。

その意味と自分達の立場を十二分に相棒と噛み締めて、

有意義な1日を終えたのである。


日々平和に暮らせている事への感謝を込めて。