告白のゆくえ  3 | Side by Side -- Love Always

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ジェジュン溺愛+ユノ敬愛+チャンミン偏愛の管理人による、彼らを愛でるブログです。



この物語は完全なるフィクションです。
実在の人物をモチーフにしておりますが、実際の彼らには何ら関係ございません。



本章 一


秋風そよ吹く十月の半ば、名門進学校と名高い私立清潭洞高校、二年A組の窓際の一番後ろの席で、ユノは惰眠を貪っていた。


腹が満たされた昼休み、暑くもなく、寒くもない。


絶好の睡眠タイムだ。


授業中、生徒用の机と椅子はあまりにも小さ過ぎて閉口するが、椅子を大きく後ろに離して体を折り曲げ机に突っ伏して寝る分には、特に問題は無い。


「きゃーっ、ジェジュン先輩よぉっ!」


耳をつんざく黄色い叫び声に、ユノは思わず飛び起きた。


「ジェジュン先ぱーい、私のとこに来て」


「ちょっと、こっちに来るわよっ」


ああ、あんなに気持ちよく眠っていたのに。


ユノは未練がましく、もう一度机に突っ伏し直して、額を腕に押し付けた。


君達がジェジュンのファンなのは良くわかったから、声量を落としてくれ。


大声で騒いだところで、どんなに学内事情に疎い者でも名前を知っているほど美形で有名なキム・ジェジュンが、君達を相手にする可能性は低いと思うぞ……などと思っても、ユノは決して口に出さない。


女を敵に回すと何かと面倒だと、身を持って知っているからだ。


クラスメートの男が何か話しかけてきていたが、ユノは聞こえないふりで無視した。


どうやらジェジュンは通り過ぎたらしく、せっかく静寂が戻っている。


汚い声で喋りかけるな。このまま眠らせてくれ。


しかし、ユノの願いも虚しく、ものの二分もたたないうちに、女性陣の黄色い声はボリュームを上げて復活した。


「ジェジュン先輩、さっき私の方を見たわっ!」


「違う、私よ! 私が一番奥にいたじゃない。わざわざ教室の中を覗いて行ったんだもの、あれは私を見たんだわ」


どうやら口を噤んだのは、当人が横を通っていた間だけだったらしい。


「ねぇ、ジェジュン先輩ってさ、大学どこ受けるの?」


「もちろんどっかの音大よ。将来は美貌のピアニスト!」


「何たって、ピアノの貴公子だもんね」


「彼女いるのかなぁ?」


「いないみたいよ。ファンは多いけど、先輩って綺麗過ぎるから、何となく近寄れないって感じじゃない?」


「わかる。貴公子は皆のものって感じ」


「ジェジュン先輩さぁ、髪の毛どこまで伸ばすんだろ?」


「もう一年ぐらい伸ばしてるよね。何か特別な意味あるのかな?」


「知らないけど、似合ってるよね」


「肩まで届く、さらさらヘアーだもんね」


「ひょっとして、彼女の好み?」


「いやぁっ――」


ユノは安眠を諦め、溜息と共に体を起こした。


静かにしてくれと言いたいが、昼休みを楽しむ権利は、彼女達にもあるのだから仕方がない。


今日こんなに眠いのは昨晩徹夜で麻雀をしたからで、悪いのは自分と、いたいけな高校生を引っ張り込んだ不良大学生の兄ジュンスとその悪友達だ。


大学生は良い、本日自主休講を決め込んで家で寝ていられる。


早く仲間になりたいが、入学以来、殆ど真面目に勉強した記憶が無い。


入れる大学なんてあるのだろうか? 


少し心配だ。


いや、それより今は差し当たり、来週の中間テストの心配が先か。


この辺で少しは勉強しないと、留年まで秒読みだ。


ユノの物思いは、ヒステリックな男の声で打ち切られた。


「うるさい! 静かにしろ!」


耳障りな濁声に眉をしかめつつユノが視線を巡らすと、斜め隣の席のドヌルが、わざわざ立ち上がって叫んでいた。


馬鹿な奴だ。


きっと彼女達は一斉に反論してくるぞ。


「昼休みぐらい何しようと自由でしょ!」


「勉強したいのは、そっちの勝手じゃない?」


「うるさいなら出て行けばぁ?」


思った通りだ。


三人の集中攻撃を受けている。


ドヌルの顔が怒りで赤くなった。


プロレスラーのような体つきと陰険そうな顔つきに似合わず、普段のドヌルは不気味に大人しいのだが、月に一度ぐらい何かでブチ切れる危ない一面を持っている。


普通に考えて、ストレスが増大すれば余計に切れやすい筈だ。


テスト前のこの時期に下手に刺激すると、あっさりブチ切れるのではないだろうか。


ユノの予測は的中した。


ドヌルが握り拳で机を叩き、大きな音が教室中に響き渡った。


「うるさいって言ってるだろっ! このブスどもがっ!」


先の一撃で静止した教室に、ドヌルの怒声が響き渡る。




*****


登場した高校の名称は、ユノが最近撮影したドラマのタイトルからとっています。

実在の有無や地理関係など、作者は全く知りませんし、もちろん

もし実在していても、何の関係もありません。


本当だったら突然妄想を更新するはずだったのですが、

完治できていなかった先日来の風邪が昨夜遅くから急激に悪化し、

今朝は全く起きれず、突然妄想書けませんでした。

そこで、代わりとして、新連載の続きをアップしてみました。

冒頭部分の何の面白みもないパートで読んでて退屈かも・・。

ごめんね~~~~m(_ _)m


夜の更新はこの話の続きか、YES or NO かどちらかになると思います。

よろしかったら覗いてみてね。