ALSは死にたくなるのが日常茶飯事の病気です。

私もしょっちゅう死にたくなりながら生きています。

 

でも同病患者様が同じ境遇にあるのを見ると

「生きてほしい」とか「人工呼吸器をつければ生きられるよ」とか

勝手なことを思うわけです。

 

これは一体何故なのでしょうか。

ちょっと真剣に考えてみようと思います。

 

考えてみようと思ったきっかけは

最近情動制止困難があまりにも酷く

 

死にたくて消えたくて苦しくてもがき悶える日々が

長く続いているからなんです。

穏やかに過ごせる時間がほぼゼロで気が狂いそうなんですね。

 

でも、そんな中でも「まだ生きたい」って思えることがたまにあります。

 

それは「死にかけたとき」です。

 

定期的に痰が止まらなくなることがあります。

何回吸引してもカフアシストで肺に負担をかけても

痰は後から後から無限湧きして止まることがありません。

 

だいたいいつも2時間くらい格闘の末、結局痰は取り切れず

詰まった感覚を残したまま安定剤と眠剤を注入して寝るしかないのです。

 

「あ、これは死ぬかも。え~、まだもうちょっと生きたいな~。

 まだ観てないアニメいっぱいあるんだよな~。」

 

延々と繰り返される吸引で酸欠で激しい頭痛に見舞われるなか

こんなことを考えてるんですよ。

普段あれだけ死にたい死にたい言うてる人間が。

 

体調が平常時のときはね

毎日ベッドに寝たっきり、仕事もしてない、遊びにもいけない

何の社会参加もできない。

 

ご飯は食べれないのに便だけはする。

その便すら人の世話にならねばならない。

 

自分は人間か?生きている価値はあるのか?

 

ところがいざ死にかけると必死で持ち直そうとするんですよ。

生きようとするんですよ。

 

そして懸命に吸引処置をする母やヘルパーさんの姿を目の当たりにして

ここでお別れか…と想うと号泣するんです。何なんでしょうね私は。

 

情動制止困難なんですけど怒って当たるとロクな事がないことは学んだので

最近は我慢するんですけど我慢すると今度は泣きが出ちゃうんです。

 

辛くて悲しくてやりきれなくて泣いてしまうんです。

まあでも怒ってひとに当たりちらすよりはマシかなと

そっちにシフトチェンジしていってるんです。

 

家族や仲間がもちろん最も大切な存在ですが

死にかけたときに、まだあのアニメ観てないから死ねない!

って何じゃそりゃ?って思うでしょう。

 

でもね、生きる意味ってそんなんでいいと思うんですよ。

 

 

人間が生きる理由は2つあって

 

一つ目は、どう生きてどう幸せになるか。

 

人間生きてる以上誰だって幸せになりたいですよね。

誰もが理想的な自分を目指して毎日息を切らして走っていることでしょう。

 

しかしALSに限らず人生の途中で突然重度障害を抱えることになったとき

人は生きる意味、目的、希望を見失い、そして絶望します。死をも考えるでしょう。

 

「こんな身体で生きていたくない」「自分は生きている価値がない」

 

そこで大切になってくるのが人間が生きる理由2つ目です。

 

それは「生きていること」です。

 

生きていることそのものが生きる理由です。生きる意味です。

 

あなたがいることで喜ぶ人が必ずいます。

あなたがいなくなることで悲しむ人が必ずいます。

 

生きている以上生きている価値のない人間はいません。

 

特に障害も無く五体満足で健康体で生きている人でさえ

一度や二度思ったことがあるんではないでしょうか。

自分なんか生きてる価値ないわー、と。

 

人間が生きる理由、この2つ目を人間は見落としがちなんです。

 

 

さて、偉そうにつらつらと綴らせて頂きましたが既にお気づきの方もいるでしょう。

この人間が生きる2つの理由、重鎮・岡部様のコラムを引用させて頂いたものです。

引用ていうか受け売りですね。パクリです。失礼いたしました。(;^^)

 

でね、些細な幸せこそ人間の真の幸せだと思うのです。

 

さっきのアニメの話もそうなんですけど私がまだ気管切開をして人工呼吸器をつける前

その選択を悩んで迷って悶々としているときにある歌手のある曲を聴いてたらそれがすごく良くて

 

あぁ、この世にこんないい曲があってそれが聴けるなら生きてみようかなぁ。。と

 

思ったのを今でも覚えています。ほんとに。そんな些細なことなんですよね。

 

 

えーっとね、

情動制止困難を抑えるために綴りながら自分の内面にアプローチすることを目的としてたんですが

タイトルとはだいぶ趣旨がズレてしまいました。かね。

 

ということで続きはこの先で。

 

またね。