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渡辺文樹という監督

渡辺文樹さんという映画監督を知っていますか?

知ってる人、少ないかしら。。。
というのも、この監督の映画は、映画館でも見れないし、DVDもほとんどないという。
ではどうやって見るかっていうと、ほとんどゲリラ上映会のポスターをたまたま見かけるしかないんですよね。。。
まさに運。
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こういう捨て看板、街角で見かけたことないですか?
ここで上映日と場所をチェックしないと、まず見れないというレアぶり。
一度上映会に行くと、監督が自主制作してるDVDは買えますが。
最近は評価がだんだん高まってきて、渡辺文樹映画祭とかいうものもやってますので、情報探ってれば見れるかもしれません。

で、なにがすごいのかというと。
上のポスター写真でも匂いはするかと思いますが。
プロフィールこんな感じ。
映画監督。福島県いわき市出身。学生時代から自主映画を製作、大学卒業後も家庭教師をしながら映画を製作する。1987年、『家庭教師』にて監督デビュー。
主な作品には、カンヌ国際映画祭出品、日本映画監督協会新人賞を受賞した『島国根性』(1990年)、松竹が出資・公開予定だったが、登場人物が実名だったため「人権侵害の疑いがある」として福島県法務局が調査に乗り出す騒ぎになり公開を拒否された『ザザンボ』(1992年)、各地で「金返せ」コールが起こった『罵詈雑言〈バリゾーゴン〉』(1996年)、天皇暗殺計画の話であったため、上映会の度に右翼の街宣車が押し掛け裁判にも発展した『腹腹時計〈ハラハラトケー〉』(1999年)、日本航空123便墜落事故の陰謀説(撃墜説)が題材となった『御巣鷹山』(2005年)、満洲国とモンゴル人民共和国の国境紛争をテーマにした『ノモンハン』(2008年)、天皇家の血脈について迫った『天皇伝説』(2008年)、『三島由紀夫』『赤報隊』という2部構成により戦後の裏歴史を描く『政治と暴力』(2010年)。
この後に、そのままズバリの『金正日』ってのもあります。

あまりの過激さに、今や上映会には必ず右翼と公安がやってくるという。
私も一部しか見れてないのですが、せっかく大手の配給会社がついても、結局タブーに触れてて下りられてしまったりするらしい。
なので、今や監督と家族で上映会をすべて仕切るというのもすごい。

常に公安がついてまわってるので、捨て看無許可貼り(これも監督自ら、家族でやってる)で捕まったりと、
ほとんど上映会を妨害されているらしいです。
去年の後半にも逮捕されていて、なんだか複合的な罪で裁判大変なようです。
早く解決されて、また上映会やってほしいものです。

正直、洗練された映画ではないかもしれないけど、このパワーってほとんどの表現者が失ってるものだと思います。
私は極端な陰謀論とか本来は好きではないけど、自分の意志をこれだけ貫けるのは尊敬します。
もう右翼左翼とかで好き嫌いするレベルにない。
タブーとされてるものがどんどん増えるなか、屈せず果敢にそれと闘う。
今日改めて、自分に厳しく、目標持たねばならないなと思って、そんな渡辺監督を思い出しました。

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