とても久々のブログ更新です。
現実の時間に流され、いつの間にか…ということが多くなってきました。歳かな。
さて、最近モデリングキャストによる球体間接人形の複製をしたのでその記録です。
写真があまり撮れなかったので、未来の自分へのメモみたいな感じです。
1)原型を作る
原型をラドールで作ります。
モデリングキャストは乾燥すると1割ほど縮むので複製後の完成したサイズより大きめに作ります。
〈設計図と複製品のサイズ比〉
設計図を完全サイズの24cmで描いてしまって、後程拡大コピーしたため、数字はものさしが正しいです

石膏型をとるため原型に耐水性をもたせます。
写真はサーフェイサーを吹いたところ。
ニスなどでも良いそうです。
サーフェイサーの上から床ワックス(離剥材)を塗りました。

2)石膏型をつくる
原型に石膏型を分けるラインをひいて、油性ペンでハッキリ描いておきます。
その線まで油粘土で埋めます。
モデリングキャストを流すところも作ります。
石膏を流すために段ボールで囲みました。
段ボールにも耐水性をもたせます。
今回、床ワックスを1度塗ったものと、クラフトテープを貼ったもので実験しました。
30cmぐらいの人形で、段ボールA4サイズ3枚ぐらいですべてのパーツを囲めました。
4枚あれば充分足りると思います。

注意)右上のもののように隙間を作ってはいけません。
石膏が流れ出てえらいことになります…。
また、写真のように粘土板の上で石膏を流すのもおすすめしません。
片付けが大変になるからです。
新聞紙などをひいて、片付けが簡単になるような状態で作業しましょう。
石膏を流します。
石膏同士の離剥材としてワセリンを薄く塗りました。
ハンマーで叩くとぽこっと外れたので、食器用洗剤より簡単でした。

ワックス段ボールはふやけて、石膏に表面がくっついてボロボロになってしまいました。
2、3回塗ったりした方がいいのかもしれません。
クラフトテープの段ボールは側面?(なみなみの断面ところ)から水分が染みていました。
染み具合は型1個作るのに耐えられるぐらいです。
なのでふちまでぐるっとテープで囲むと安心かもしれません。
<追伸>
電化製品などの表面つやつやな段ボールでも可能でした。
型すべてで石膏2kgほど使いました。
新聞紙が濡れたら替えてで、1週間以上乾燥させました。
3)モデリングキャストを流す
今回人形が小さいので、モデリングキャストを流すための穴も1cm未満になってしまいました。
あまり小さいと細部まで流れないとのことでしたが、形がシンプルだったためか、そんなことはなかったです。
石膏型にはベビーパウダーを叩いています。
モデリングキャストを流し込んだら吸収されて減るので足していきます。
着肉が4mmほどでモデリングキャストを抜きました。
細い曲がるストローを2本テープで繋いで、奥までいれてフーフーします。
すると水分が抜けてどろどろになったモデリングキャストがでてきます。
ハンマーで叩いてゆっくり外し、手で持っても大丈夫になったらバリをとり、穴をあけます。
ここで間接に針金用の穴をあけましたが、パテなどで針金を入れることもできるそうです。
乾くと磨きにくくなるということで、ジップロックに未処理の部品をいれて、霧吹きで湿らせておきました。
今回石膏型の厚みが1cmないものを作ってしまったので、2回抜くとモデリングキャストの水分で型が湿って壊れたり、削れたりしました。
2cmなど厚さが要るのは型の壊れにくさ、耐久度、使用回数も増えるので大事です。
処理が終わった部品
うまくできると表面がなにも処理してなくてもつやつやです。
4)仕上げ
気泡の穴が空いていたらモデリングキャストを盛って埋める。
ざらざらしているところは霧吹きをかけたあと、スポンジやすり(中目)でやすり、濡れ布巾でカスを拭き取る。
大きく欠けたところはラドールで直す→クロスクレイを塗って毛羽立ちを抑える→やすりで平らになるよう磨く
これを繰り返します。
針金を間接にいれて、仮繋ぎしたもの。
型とりする前に、間接に貼る布分削ったので膝が少しずれています。
今思うと縮んだり穴開けたりの作業でいくらか形が変わるので、削らなくてもよかったかもしれません。
自立や、傾いてないかのチェックをしたら下地塗り、塗装していきます。
今回はドールフィニッシャー仕上げです。
色の濃い肌の場合はジェッソ、アクリル絵の具、ドールフィニッシャーで仕上げようと計画中です。
白い肌の予定なので、下に透けてある色を塗りました。
手首の血管とかをイメージしてます。
ドールフィニッシャーを塗ってパステル、アクリル絵の具で着色して完成です。
作業して感じたこと
・型の形が綺麗に複製されるので、原型をきちんとつくる。型が欠けたり削れたりしたら、その分修正が多くなるので、型の作り直しを考えること。
・モデリングキャストの穴は小さくてもストローを奥まで入れれば出る。飛び散りやすいのでエプロンなどした方がよい。
・モデリングキャスト3kg半分使って30cm4体抜けた。
モデリングキャストの説明書や、他の方が書かれている情報を元にしっかり準備すれば最後までできることがわかりました。
また気づいたことあれば追記していきます。
モデリングキャストたのしい!!!