※2024年12月に開催されたオフセッションキャンペーン卓(全10回)の第4回シナリオです。

※前編・中編・後編の3パートに分かれています。


以下、シナリオ本編です(ネタバレ注意!)

〇森の妖精とエルフ・中編(S6-2


〇シナリオの概要

ハーヴェス王国の要人が公務中に彼の秘書と行方不明になった。

要人と敵対する過激派の環境活動家を拘束したことで、連れ去られた先と思われる秘境の廃墟の情報を入手することができた。廃墟へ急ごう。


〇シナリオの流れ

1 プロローグ

2 遭遇

3 廃墟

4 エピローグ



1 プロローグ


あなた達は首都ハーヴェスに戻り、一晩を過ごしました。

過激派の環境活動家の男の持っていた地図に記されている、活動家の拠点となっている廃墟に向かうことでしょう。アリアドネが言います。


アリアドネ「私の出身のエルフの集落もこの近くだけど、いわゆる秘境だね」


※環境活動家の男が生存している場合、以下の情報が追加されます


治安維持隊による環境活動家の男への取り調べによると、以下の内容が判明しました。


・現場近くに到着した議員と秘書を環境活動家の男と人の姿をした蛮族の男が誘拐した。

・シモン議員は抵抗しようとしたが、2人の屈強な男に取り押さえられた。

・シャーロットは抵抗しようとせず、大人しく投降した。

・蛮族の男が2人を秘境の廃墟へ連れて行った。

・環境活動家の男は、捜索隊を排除するため現場に残った。

・連れて行かれた先で2人がどうなったかは、分からない。

・蛮族の男は竜の姿に変身することができると言っていた。

・蛮族の男は豪華な身なりをしている。


この話を聞いて、魔物知識判定をしても構いません。


ドレイクバロン(竜形態)(Ⅱ387頁)

知名度13、弱点値20


出発しようとすると、マスターは人数分の魔香草5を渡しながら言います。


マスター「なるほど、秘境か。アリアドネのような森の集落出身のエルフを除けば、人族で住む者は少ない。道理で指名手配犯が隠れ住んでいるわけだ。そういった場所では、見たこともない動植物や幻獣、妖精がいるかもしれない。ただ、そんな場所もいずれ開発が進むという話もある」


2 遭遇


あなた達は地図を頼りに山を登って廃墟を目指します。下界では見たことのない植生が広がり、辺りが秘境らしい風景になってきました。その時、大型犬の姿の魔物が立ちはだかります。


※妖精語で会話可能なキャラクターは、以下の内容を聞き取れます

※ルーンフォークのキャラクターは、妖精を見ることができません(透明→Ⅱ78頁)

妖精「森の住民の住処を奪う者たちよ、ここは通さぬ」


この魔物を倒さなければ、先に進めないでしょう。アリアドネが言います。


アリアドネ「古代種妖精だよ!」

※古代種妖精はフェアリーテイマー技能で自動判別できません。魔物知識判定が必要です。


クーシー(Ⅲ384頁)

知名度11、弱点値20


〇剣のかけら

3人:4個(HP102MP70、生命抵抗力13+2d、精神抵抗力12+2d

4人:8個(HP122MP74、生命抵抗力14+2d、精神抵抗力13+2d


戦闘開始です。目標値16で先制判定をどうぞ。


〇戦利品表

なし


あなた達は戦闘を終えると、再び秘境の廃墟を目指します。妖精が大好きなアリアドネがショックを受けています。


アリアドネ「私たちのこと、敵だって言っていた。妖精の住処を奪おうとしているって。どうして・・・私はそんなことしないよ!」


3 廃墟


秘境の山奥へ進み、廃墟に到着しました。廃墟の北側に入り口らしき扉が見えます。扉周辺を調べる(探索判定、スカウトorレンジャー+知力B)ことができます。


達成値12以上:危険はないと分かる。通常の鍵で施錠されている(解除判定)

達成値16以上:人数分の消魔の守護石(1d点)を見つける

達成値20以上:人数分の消魔の守護石(2d点)を見つける

※解除判定(目標値12):スカウト+器用度B


中に入ると、東、南、西の3つに扉があることが分かりました。

※探索判定(目標値12):スカウトorレンジャー+知力B(扉に危険はないと分かる)

※解除判定(目標値12):スカウト+器用度B


3-1 東の部屋


ここでは、探索(スカウトorレンジャー+知力B)が可能です。


自動:妖精を模った鍵を見つけました

達成値16以上:さらに、人数分の魔晶石(3点)1dを見つけました

達成値20以上:さらに、人数分の魔晶石(5点)1dを見つけました


3-2 南の部屋


ここでは、探索(スカウトorレンジャー+知力B)が可能です。


自動:誰かのメモを見つけました

達成値16以上:さらに、人数分の魔の守護石(1点)1dを見つけました

達成値20以上:さらに、人数分の魔の守護石(3点)1dを見つけました


メモは交易共通語で書かれています。アリアドネが読みます。


「鉄道の建設事業は乗り気ではなかった。でも、ハーヴェスの王国の要人は皆、賛成なのだろう。誰も森の住民のことなど考えていない。建設予定地の同胞は抵抗したところで、為政者に雇われた冒険者たちに討伐されるだろう。私たちはただ、静かに暮らしたいだけなのに、彼らは許してくれない。そんな中、頭の回る蛮族の知り合いがあることを教えてくれた。満月の日に儀式を行えば、捕らえた人族を仲間にすることができるという。つまり、人族のトップをさらって仲間にすれば内部から計画を破綻させることができる、と。同胞のためなら、私は命を捧げる覚悟はできている。ひとたび計画に足を踏み入れたなら、その時までただ時間を稼ぐのみだ。いずれここも開発されるのだから、抵抗しないという選択はない」


※儀式を行う場所とは、S2「戦場の歌」の舞台となった建設予定地です。当該シナリオをクリアしていていなくても、ワーウルフ(Ⅱ381頁)について言及したプレイヤーがいれば、ボス戦を省略して次のセッションに進むことが可能です。


アリアドネ「命を捨てる覚悟なんて、簡単にできるものじゃないよ。覚悟を決めるために、わざわざこれを書いたのかな?とにかく、その人は私たちを必死で止めようとするはず…」


3-3 西の部屋

 

ここでは、探索(スカウトorレンジャー+知力B)が可能です。


自動:地下への隠し通路(施錠なし、危険はないと分かる)があると分かりました

達成値16以上:さらに、人数分の月光の魔符(+2を見つけました

達成値20以上:さらに、人数分の月光の魔符(+3を見つけました


地下へ足を踏み入れると、その先には扉があります。


〇探索判定(スカウトorレンジャー+知力B

自動:中から声が聞こえる(妖精語の会話を習得していれば、妖精語と分かる)

12以上:魔法の鍵(達成値24)で施錠されていることが分かる

16以上:妖精を模った鍵で解錠できることが分かる


〇聞き耳判定(スカウトorレンジャー+知力B

【前提】妖精語の会話の習得。習得していなければ自動失敗として扱う。

12以上:環境破壊を嘆いていることが分かる


〇見識判定(セージorバードorアルケミスト+知力B

【前提】聞き耳判定に失敗

12以上:話しているのは妖精語であることが分かる


3-4 地下室(決戦)


部屋に足を踏み入れると、そこには金髪で碧眼のエルフの女性がいました。


シャーロット「あなた達が来ることは知っていた。刺し違えてでも私はこの森を守り抜いてみせる。あなた達はここで死ぬのよ、覚悟しなさい!」


シャーロットは炎を纏った妖精の姿に変化します。アリアドネが正体を知っています。


ペリ(Ⅲ443頁)

知名度14、弱点値20


〇剣のかけら

3人:なし(HP97MP97、生命抵抗力21、精神抵抗力21

4人:4個(HP117MP101、生命抵抗力15+2d、精神抵抗力15+2d


弱点値のみ判定を行います。では、セージ技能を持っている方は魔物知識判定をどうぞ。


戦闘開始です。目標値17で先制判定をどうぞ。


〇プレイヤー向け説明事項

パーティが全滅していなければ任意の味方の主動作を放棄して投降できます。アリアドネが命乞いをして、二度と森を傷つけないと約束します。投降すると任務失敗となります。

既に生死判定に失敗したキャラクターを除き、生還することができます。全滅した場合は、とどめを刺されてアリアドネ(フェロー)を除く全員が死亡します。


アリアドネ「こんなの間違っている!森の妖精を傷付けるのはダメだよ!!」


彼女はそう言うと、シャーロットに対して必死に命乞いします。森を開発しようとする人族に対して怒りに満ちていたシャーロットは、初めは侵入者を全員始末するつもりでしたが、アリアドネの真剣な様子から、その言葉に偽りはないと信じてくれました。

シャーロットは二度と森を傷付けないことを約束させ、あなた達を解放します。


〇戦利品表

なし


シャーロットを倒しました。消えていく彼女はこう言い残します。


シャーロット「私たちの森を、守りたかった…」


5 エピローグ


S2「戦場の歌」の舞台となった洞窟です。


シャーロットのメモを読み返していると、アリアドネがあることを思い出しました。

アリアドネ「満月の夜の儀式…遺跡調査の現場に急がないと!」


〇基礎報酬(3000経験点、2成長)

条件:シャーロットのメモを発見し、ワーウルフについて言及している

または

条件:シャーロットの撃破


○名誉点(人数による調整)

3人:+28

4人:+14(シャーロットを撃破せずにクリア)


次回