Memory* | Scapegoat+*

Memory*

私 の親友である、同い年同じクラスの男の子の基央くん(仮)。
彼も私を大事にしてくれているけれど、好きな女の子の方を選ぶのだろうと
そう思って、ここ数日間離れていた

そうしたら今日はずっと「どうした?」「何があった?」の繰り返し
「何も無い」「何でもない」の繰り返し
私は、意地とも見栄とも言えない何かに邪魔をさえ、心の内にある不安を
彼にさえ言い出せずにいた(いつもなら、すぐに折れて弱音を吐くのに)

あまりにも私が何も言わないものだから、彼は泣きそうになっていた。
「俺はただ、心配なんだよ」と震えた声で言う
俺に言えない事なら他の誰かにでも良いから言ってくれ、
独りで抱え込まないでと、潤んだ瞳で訴えかけ

キミに言えない事など何ひとつないのにな、と
思いながら それでも「うん」の一言が言えず、ただ流すだけ
彼は益々、泣きそうになる


これだけ、一途に 想ってくれている人が居るのに
私もそれを充分解っているのに
それでもまだ、信じられなくて どこか、他人行儀で

そうしたら帰り道、「まだ帰らない」と言う私の背中に手を回し
「また一緒に来てあげるから」と優しく笑い、そのまま歩いた。
反対方向なのに私の最寄り駅まで送ってくれて、なんだか、

人を疑うって何だろうかと 考えてしまって。
男女の友情って何だろうかと 考えてしまって。
信じているはずなのに、なのに、何なんだ?
男女の友情など成立しないと豪語していた私は何なんだ?

嗚呼、矛盾してるわ