藍墨の空,三日月のポスタカラー
錆び付いた淡色でそよ風,滲んでぼやけた薫りのシルバー
空も月な風が薫りで遠過ぎて
狂ってしまった僕の鏡
 
静か過ぎて光の粒子,溶け出した時間の冷酷にエコー
微熱と固まった揺れる空気,遅延に反響した逆行のソナー
光が時間な空気で反響もすり抜けて
ひび割れた僕の波紋
 
砕け散り舞い上がった硝子片のように煌びやかに
記憶に残る事無く失われてしまった貴方の言葉のように儚く
沈んだ夕日の命の変移のように脆く脆弱に繰り返す
 
 
 
【22歳 3月27日のキミへ】
咽ぶ喧騒、静寂な涙滴、踊る水溜まりにダイブ。
気化したアルコールが仄かに夜を香らせた。
 
塗れた光、囁く鈍色、吐いた息を指先でタイプ。
弾けた文字が魔法のように翻って踵を打ち鳴らす。
 
溶けて、流れて、滲んで、墜ちて、不意に手を伸ばしたのは、鏡合わせの虚像。
背中合わせで手にしたものは、空の向こうか、地の果てか。
 
星が砕けて指先の隙間をサラサラと滑り抜ける。
時は落ちてボトルの隙間でキラキラと拍を刻む。
分割された記憶がモザイクに変わり、フワフワと宙に舞い散った。
 
宵のベールがフレームだらけの扉を隠す。
そしてボクは、世界の向こうへ、消えた。
 
 
#捲りめく無条件な夜の訪れが、今日もまた、明日のボクを壊す。
#時間を塗りたくったような夜は境界線。
#夜が訪れる度、そんな風に思っていた。
 
##ここで綴った言葉達に“意味”などない。
##逆に、意味を持たせる事ができていれば、こんな気持ち…変わらぬ日々に対する恐怖も諦観も持つ事がなかったのだろうか?