黒曜の左目に孤高の零下
舞い降りた右胸に横たわる思慕の放たば
貴方が望んだ命をふたたび折り重ねて
貴方の幸せに幻影の空疎をふたたび積み上げて
貴方の祈りに思い出された忘却をまじまじと
積もり重なり絡まりあう
最初の貴方の華となれ
【22歳 3月26日のキミへ】
茫洋と左へ流るる孤独な生花
舞い散る予感を胸に右へと放った死後の花束
貴方と共に 滅びの内の生誕を繰り返し
貴方と共に 実在の果ての幸福を刻み続けて
貴方と共に 却りて満ちる想いに念々と
散りて 咲きて 誉れあう
最期の貴方の華となれ
#零下=麗花、放たば=花束。
#意味よりも単純な“音”を使った言葉遊びを好み、表現する情景以上に純粋な“言葉の響き”に心奪われていた。
#そんな当時への、オマージュ的反歌。