取り残されたようにヒラヒラと舞う光。
 
木漏れ日がつむじ風をパートナに興じた即興の舞踏?
恋に胸を高鳴らせた天使が悪戯で残した翼の断片?
 
それが楽しいものなのか、切ないものなのか、それさえも判然としない。
形容する事が難しい、ただ胸を打つ光景との邂逅。
 
そこに言葉は必要?
そこに理由は必要?
 
 
………(黙って首を横に振る)
 
 
ただ“そこに在るもの”として、心のままに受け止め、そして、静かにその感動を称えるだけでいい。
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

#形容が難しい体験を無理に言葉にすれば、その瞬間、至高の体験は言葉によって切り刻まれる。

#残されるのは言葉の概念に閉じ込められた、美しき翼を捥がれたデジタルの小鳥のみ。

#それは、羽ばたく手段を失いながらも、辞書を手に鳥かごから飛び出そうと必死に足掻く。そして、実のない上澄みの言葉だけが拡散する。
#皮肉な事に、bird(鳥)もword(言葉)もframe(概念・鳥かご)から、決して自由になっていない。
 
 
■マイワシのトルネード@名古屋港水族館