学芸発表会の時、手作りの衣装に包まれ、役柄に没頭した記憶はないだろうか?
それがどんなに不格好でも、日常とは異なる世界の奥深くにボク達を運んでくれる。
衣装には、そんな不思議な力がある。

だが、ここで衣装が果たした最大の役割は、その奇抜さによって独自の世界観を作り出す事ではない。
決定的に重要なのは、非日常性の導入をきっかけに、衣装を身に纏う者に“役になりきる勇気”を与えてくれる事にあるのではないか?

日常生活においても、勇気が必要となるシーンは実に多い。
そんな時、どうすれば試練を乗り越えられるか考えると、理想的な配役を演じたり特定の役割に徹する…自身にある種の暗示をかける事が非常に有効であると気付く事も多い。

大事な商談で、青のネクタイにメタルフレームの眼鏡をかけて、クレバな役柄を演じ切る。似たような経験が誰しもあるのではないだろうか?
マスカレードも皆が没個性な同じ仮面…秘匿性のみだったなら、恐らくは成立しなかった筈だ。

だが、衣装に代わる何かを身に纏えぬ事も当然ある。
じゃあ、そんな時はどうすればいいかって?

簡単だ。


背筋を伸ばして、堂々と振る舞えばいい。



 


#凛とした姿勢は、平凡な道を、キャットウォークにもレッドカーペットにも変える。
#そして、その力は自身だけでなく、周囲をも取り込む。