和解という言葉と、弁護士を選ぶ際のポイント。 | 丸の内のエンタメロイヤー おのんのん弁護士のブログ(東京弁護士会)

和解という言葉と、弁護士を選ぶ際のポイント。

おはようございます(^^)/


生憎の雨ですが、新たな週の始まり、張り切って参りましょう!


弁護士がよく使う言葉に「和解」があります。文字面だけ見ると、平和的な解決、和平協定的な意味に捉えられがちですが、実際のところはそうではないのかも知れません。


法律用語で「和解」というのは、互譲、即ち、当事者相互に譲歩をすることを意味します。一方的にこちら側の条件を飲ませることは、互譲ではないので、和解とはいいません。

和解は、言ってみれば、敵である相手方に情けをかけることを意味します。ここがとても難しいところです。


法律的な解決というのは、所詮、金銭的な解決を意味することになります。ただ、単に金銭的解決が通用するのは、企業の場合のみで、個人間の争いでは「情」が絡むので、法律的解決もそう簡単に行くわけではありません。そこに加えて、和解するとなると、相手方に情けをかけなければならないので、更に困難を伴います。


弁護士の方で、できる限り依頼者の情に寄り添い、話を聞いてあげ、共感を示し、相手方に対してある程度の戦闘態勢で臨み、最終的には「もうしょうがないね。」ということで和解に導くということになります。

依頼者にとっては、弁護士を依頼してまで戦いを挑むということは、一生に一度あるかないかのことですので、その情や怨念たるや、凄まじいものがあります。その狭間にいると、時々やりきれなくなりますが…笑。


ということで毎日神経をすり減らしながら頑張っていますが、それが伝わってか、最終的に和解になるケースが多く、依頼者の協力に頭が下がります。


そう、和解というのは、「妥協の産物」なのです。今後、弁護士に何かを依頼するケースがあり、「和解」という言葉を聞いたら、それは平和的解決というよりも、妥協の産物としての意味合いで捉えてもらえると、「こんな相手と和平協定なんて無理!!」と思わなくて済み、紛争解決への一歩を踏み出せるかも知れません。


それと、弁護士の良し悪しは、「どれだけ依頼者の情に寄り添ってくれるか」というところで評価されているような気がします。

相談に行く際のポイントとして、覚えておいてください。


今日も頑張りますヽ(^o^)丿