競馬情報詐欺の手口をご紹介④
みな様こんばんは、ロイズ司法書士事務所 です。
今日は競馬情報詐欺についてですが、より具体的な流れをご紹介します。
お客様A様は、もともと少し競馬をする方でした。
インターネットで無料競馬情報を見つけ、登録料千円を支払って入会しました。
無料情報がメールで送られてきて、試に買ってみたところ不的中でした。
無料情報だから気にせずにいたのですが、ある日登録した業者から電話が掛かってきて、Tと名乗る人が「担当者」になりました。
Tさんは「社台グループが競馬業界を牛耳っていて、一年に何回か出来レースがある」
という情報をA様に話しました。
社台グループ は、ディープインパクトやハーツクライなどの名馬を輩出している、名門のサラブレッドクラブです。
競馬初心者の人でもディープインパクトは一度は耳にしたことがあるでしょう。
Tさんは更に続けます。「このレースは120%的中で、このメンバーに選ばれた人の平均年収は3000万くらいですが、メンバーに選ばれるには審査があります」
審査の内容は
①秘密を守ること
②目標を持つこと
③担当者を信じて着いていく
などの約束を守れるかどうかだったそうです。
そして、この情報にも「お金は一切かからない」と言われていたそうです。
次の日、審査部を名乗る人間から電話がかかってきて、審査内容を確認の上、目標をメールで送るよう指示されました。
そしてさらに翌日、審査部から「審査の結果5人の人が選ばれていますが最終確認の上再審査します」と進捗の報告が入りました。
その後合格の連絡が入り、レースについての説明を受けました。
内容
ウッズは1500倍・3連単1点1万買目
1500万円の内3割の450万円は手数料
更にその半額の525万円が情報料
残りの半額がA様の取り分
そしてこの情報料は会社で立て替えると言われていたそうです。
「当たらなかった場合に返金を迫られたら困るから」と断っても、何度も何度も「大丈夫です、出来レースだから100%あたります」と説得されました。
そして「情報料を全額負担してもいいのですが、A様が金策を頑張ったという方が会社側も気持ちよく負担できるので・・・」
と言われ10万円入金したところ、「数日後には1500万入金されるから、借金をしてもすぐに返済できるからもう少し頑張りましょう」と、借金をすすめられました。
そしてA様は言われるがまま更に50万円入金してしまいました。
そして迎えたレース当日。
結果は不的中。
すぐに担当者へ電話をすると、その日は終日外出中・・・
翌日電話が来た時に強く返金を迫ると、次から担当者が電話に出ることはなかったそうです。
無料情報で安心させたら秘密を持ちかけて興味を引き、秘密を共有する事で仲間意識を芽生えさせ、秘密を洩らさない約束をさせる事で結託した感じを持たせる事ができます。
そして目標を話す事でお金への執着心を生み、少しの恐怖感で逃げられない気になってしまいます。
人間の心理をうまく操っているのが分かります。
競馬詐欺被害のお客様からは、「脅された」という話をよく聞きます。
怒鳴って脅された時、相手の手の平の上にいるのに突っぱねられる人は少ないのでしょう。
「きっと笑顔になれるから Smile in the Future…」