「日本は資本主義国家ではない」(小室直樹)というと、エッと驚かれる人もいるかも知れない。就活生は、経済学を勉強しておくに越したことはない。
それには、小室直樹 日本人のための経済原論」(東洋経済新報社刊・2800円)を読むのが良い。この本を読まずして日本の資本主義は分からない。
「アメリカは資本主義であるが日本はそうではない。
 封建制と資本主義と社会主義とが、何とも奇妙に絡まりあった混淆経済である。スーパー鵺経済と呼ぶべきか」
と言われて解るか?
私は、何回も読んで小室先生の書いていることが、やっと分かって来た。読書100遍意自ずから通ずである。

経済学の極意を、忽焉として刹那に覚る独覚」についての公案3つ。
第1に、自由市場の本領たる淘汰を理解すること。
第2に、経済には法則がある。
第3に、経済法則は、どんな条件下で機能するのか。つまり、資本主義生成と存立のための条件。
これらの公案が分かれば、堂々たる大経済学者。堂々たる大エコノミストだと、小室先生は宣う。
これからの世界経済も日本経済も理論を勉強して、自分なりの意見を言えるようにしようではないか!