平成28(2016)年4月15日、アテネ五輪の女子マラソンの金メダリスト、2時間19分12秒の日本記録、今も世界歴代5位の記録を持つ、野口みずき選手が引退記者会見を行った。その中で、同選手は、
「本当に幸せな陸上人生を歩んでこられた。(実業団に)入社のとき、脚が壊れるまで走りたいと目標を言ったが、その言葉通り、思う存分走り切れた」
と話し、引退を発表した。

就活は、譬えれば、社会人人生というマラソンのスタート地点に立ったに過ぎない。有名大学を出て有名会社に入るのは、マラソンでいえば、5キロ、10キロ地点でトップグループについているようなものだ。
ゴールテープをトップで切るのは自分だ、と信じてレースのペースに遅れても諦めずに走り続けることが大事だ。
人生は、マラソンのように一番、二番という着順が付くものではないからだ。
しかし、就活生は入社を目指しているのだから、野口選手のように、「思う存分走り切れた」という会社員人生を送ってもらいたいものである。