2月26日(月)
交渉術(Negotiation)

日本の法学部に授業の中に、「交渉術」という科目はあまり見かけることはないだろう。私も授業を受ける前は、交渉術とは何を学ぶのか、何のために学ぶ必要があるのか、といった疑問をもっていた。
 交渉術を向上させるための最も簡単な方法とは、より多く質問をすることである。質問をして交渉する相手の情報を引き出すことが大切である。また講義では、相手にYesと言わせる基本的な原理を5つとりあげていた。1つめは、人と問題をわけて考えるということだ。これは、どんな場合であっても決して相手方を攻撃または非難してはならないということである。また状況下における感情の高ぶりをできるだけ減らし、良いビジネス関係を構築するべきである。もちろん良いコミュニケーションは不可欠であり、初めから終わりまで多くの質問をすることも効果的である。
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(講義をするジョン・バーキー先生)

 2つめは、先ほども上げたが、利害が重要なのであって、ポジションは関係ないということである。
 3つめは、相互の利益のための選択肢を創案することである。多くの交渉人は1度に1つの立場しかとらないケースがほとんどだが、この手法は、多くの選択肢を提案することである。決断を下す前に、選択肢を広げておくことで中には利益の総額を削る前に、拡張する人もいるだろう。
 4つめは、客観的な判断基準を主張することである。
 5つめは、「BATNA」を知ることである。BATNAとは、(Best Alternative To a Negotiated Agreement)のことであり、交渉した合意への最良の代替え案である。多くの人は交渉の中の下部構造については考えているが、もし解決策に至らなかった場合に何をすることになるかまでは考えていない。BATNAとは、合意に達しなかったときにすべきことである。

 交渉術を学ぶことは、今後社会に出たときに相手に不快な気持ちを与えないようにすることにとても役に立つと思った。
(文責:法学専攻2年次・砂川陽和)