こんにちは。愛媛県松山市の弁護士森本明宏です。

弁護士に依頼する前に考えるべきこと。

弁護士に相談したり、案件を依頼することは、弁護士から法的サービスを「買う」ということです。

しかし、こんな困りごとが…

⚫︎ 法的サービスは直接は目に見えない。
     目で見て、手で触れることができない。

⚫︎ 法的サービスの効果が上がるまでには、一定の時間がかかる。
    例えば、 裁判は時間がかかる…とかよく聞かれることだと思います

⚫︎ 依頼の仕方がわからない。
      弁護士へのツテがない。

⚫︎ 値段の仕組みがよく分からない。

   結論。
   誰に頼めばよいかわからないし、形のないもので値段もよくわからないものを買うのは不安過ぎる!
   絶対、間違った買い物はしたくない。

   自分が消費者の立場なら、全くその通り、全く同じ事を感じます。

  こういうとき、弁護士をしている1人として、弁護士選びについての視点を、以下、書き連ねます。
  

1 よく話を聞いてくれる弁護士か

   依頼前には必ず法律相談をすることになりますが、その時、話をよく聞いてくれたか?話を遮り、頭ごなしに法的結論を述べるようなことはなかったか?
   高圧的なところはなかったか?

   弁護士も一定程度経験を積めば、法的な見通しはわりと早い時間につきます。
  が、結論を急ぎ、話を打ち切ることもなく、よく話を聞いてくれる弁護士は、依頼後も、依頼者と寄り添い解決に当たるんだという意識が高いような気がします。
  これは、弁護士の姿勢、マインドの在り方。

   そして、実は、弁護士からしても、よくよく話を聞いていると、はっとする事情が思わず出てきて、そこが風穴になることもあるのです。


2 弁護士費用についての説明は充分だったか?

   弁護士費用については、依頼時に弁護士に支払う着手金と、事件終了時に成功度合いに応じて支払う報酬金に分かれます。

   この弁護士費用の説明が充分だったか?
   ここが、曖昧だと、怖くてしょうがないですよね。

    そして、もう一つ大事なこと。

     弁護士費用の額がはっきりしていても、その額でどこまでのことをしてくれるのか、明確になっているか?
    想定外の追加費用がかかるとか、後で聞かされても困ります…

    弁護士費用、依頼の範囲は、必ず弁護士との委任契約書に明記されていなければなりません。
   弁護士は契約書を作る義務があります。
   

3 知らないことは知らないと言う弁護士か?セカンドオピニオンを嫌がる弁護士ではないかか?

   弁護士も六法全書の全てと過去の判例が全て頭に入っているわけではありません。
   これは、裁判官でも同じです。
   日本国内の法律は約2000、政令など含めると約8000種類あるのです…

  当然、知らないこともあります。
  その時、知らないことは、調べ、研究するのが、弁護士の努めであり、務め。
  弁護士であれば、調べたら、回答を見つける事ができます。

   知らないことを知らないとその場で回答できるのは、自分の知識・経験の範疇か、範疇外か、その見極めができている証とも言えます。

   知らないことを曖昧にしたり、他の弁護士からセカンドオピニオンを取ることを嫌がる弁護士は、同じ弁護士からすると自信の程度が透けて見える感じがします。


  以上が弁護士選びの視点の主要なものですが、確かな人からの紹介があった弁護士であれば、すでに紹介者のスクリーニングを経た弁護士と言えますから、安心度合いは高まると思います。

   弁護士のツテがなければ、何箇所か法律事務所や法テラスで法律相談を受け、弁護士を選ぶことをお勧めします。

   その他、弁護士選びに役立つ書籍をご紹介します。

「弁護士に依頼する前に読む本」
日本経済新聞出版社

自分の寝室の本棚にもある本です。

読んでない本は他人さまにお勧めしません。
ご参考にされてみてくださいね。






四季法律事務所
弁護士  森本明宏