私は、三国志関連の書物を読むことが多いのですが、その中でも好きなのが陳舜臣著の『諸葛孔明上、下』です。この本は何回も読んだのですが、読むたびに違った点に気付きます。
 この本を読んで3回目くらいになる時に、今回はこの切り口で読んでみよう、と考えて読むということをしてみました。すると、同じ本でも全く違う本になったような感じを受けました。このときから違う切り口で同一の本を読むということにハマっています。
 『諸葛孔明上、下』を読むときの切り口として実践したのは、
 ①普通読み
 ②地図を横におきながら読む
 ③主人公である諸葛孔明になった気持ちで読む(感情移入読み)
 ④諸葛孔明の性格や人柄や仕事ぶりを客観的に観察しながら読む
 こんな感じです。同じ文を読むにしても読み手によってだいぶ違うのだなぁと感じると共に、同じ本でも何度でも楽しめるのだなぁと思いました。
 このような読み方は、司法試験の勉強にもとても有効であると考えています。勉強の本の場合、次回同じ本を読む際の前提知識や脳に入っている知識の量が違ってきますので、自ずと読んだときの印象が違ってくると思いますが、これに加えて違った読み方をするとなお一層頭の中に残ると思うのです。また、読み方を変えて読むということは、本に対して積極的にアプローチしているということになるので、法律書というあまり面白くない本であっても興味を失わずに読むことができ、より頭に残ります。
 参考までに私の法律書の読み方の切り口として実践したのは、
 ①普通読み
 ②速読
 ③条文を常に参照しながら読む
 ④目次のみ読む
 ⑤反対説を意識して読む
 ⑥線を引きながら読む(自分なりの色分けをしながら線をひく)
 ⑦線をひいた部分のみ読む
 ⑧頁をめくったときに、前の頁に書いてあることを思い出せるかを意識しながら読む
 でしょうか。
 みなさんも是非いろいろな読み方をしてみてください。頭の中の違った部分が刺激されてる気がして新しいですよ。