国際ロマンス詐欺は、組織化された詐欺グループによる犯行であることが多いです。
なかでも最近よく聞かれるのが、日本人を狙った中国人による大規模な国際ロマンス詐欺です。
しかし、本当に中国人が関与しているのでしょうか?
国際ロマンス詐欺に中国人が多いといわれている理由や、中国人詐欺グループがよく使う手口の特徴について解説します。
国際ロマンス詐欺は中国人が多いって本当?
少し前まで国際ロマンス詐欺というと、欧米系の外国人や海外在住の日系人から猛烈にアプローチされて金銭を騙し取られるというのが一般的でした。
しかし最近は「国際ロマンス詐欺=中国人」というイメージが定着しつつあります。
なぜそんなイメージがつくようになったのか、考えられる理由をいくつかピックアップしてみました。
・アジアンビューティーは世界的に人気があるから
国際ロマンス詐欺では、美男美女の写真を使ってターゲットの興味を引くのが常とう手段です。
アジア人のスッキリとした顔立ちや華奢でスラリとしたスタイルは、アジアンビューティーと呼ばれ、世界的に人気があります。
特に中国人は大人びた顔立ちであることが多く、ターゲットの興味を引きやすいです。
もちろん日本でも中国人男女は大人気で、欧米系の外国人より親しみを持てるという人も。
・中国は人口が多く、詐欺グループも巨大だから
中国人詐欺師が多いといわれる理由の一つに、人口の多さが挙げられます。
中国の総人口は14億人以上、単純計算で日本の10倍以上にもなります。
それだけ人口が多ければ、犯罪に加担してしまう人の割合も多くなりがちです。
実際、中国にて組織された詐欺グループは、数が多く規模も大きいです。
人数が多いため、グループごとに海外へ行き、現地で詐欺を働くという方法を取っていることも珍しくありません。
日本でも、中国人が組織する大規模な詐欺グループが何件も摘発されています。
・中国では投資や仮想通貨への関心が高いから
仮想通貨業界の発展に中国は欠かせない存在でした。
あまりの影響力から中国政府が規制をするほどにまでなりましたが、今でも中国国内では変わらない人気を誇っています。
そもそも中国では電子マネーが発達しており、キャッシュレス化は日本よりも進んでいます。
仮想通貨にも関心が高いのは自然なことで、電子マネーと仮想通貨を絡めた投資詐欺が深刻な問題になるほどです。
そんな国内事情から仮想通貨や投資を勧めてくる国際ロマンス詐欺は、中国が関わっていると思い込んでしまう人が多いようです。
・詐欺サイトやスパムメッセージに中国語が使われていることが多いから
詐欺サイトやSNSのスパムメッセージでは、中国語(中華フォント)が使われていることが多いことも理由に挙げられるでしょう。
「スパム=詐欺」という構図は簡単に成り立つため、多用される中華フォントにネガティブなイメージを持つ人も多いです。
実際、国際ロマンス詐欺でも中華フォントの使用が確認されています。
中国と同様に漢字を使う日本語に似せた文章を作ることで、日本人はもちろん、欧米諸国の人たちも騙そうと画策していると推察できます。
・わざわざ中国人になりすますケースもある
国際ロマンス詐欺を働く中国人は多いです。
詐欺グループが大きいため、犯罪に加担しているという自覚がないまま詐欺行為をしているメンバーもおり、中国国内でも問題になっています。
しかし、中国人詐欺グループを摘発したら、実際は別の国籍を持つ外国人だったというケースが少なくありません。
実在しない中国人美女を別国籍の詐欺師が名乗っていた・・・ということも。
中国人になりすまして詐欺を働くケースも増えてきました。
中国人による国際ロマンス詐欺の特徴は?
中国人による国際ロマンス詐欺には、他とは少し違った特徴があります。
それが次の4つです。
◎アジアンビューティーを強調した写真を使っている
◎富裕層であるアピールが強い
◎日本好きアピールが強い
◎すぐに投資を勧めてくる
それぞれ詳しくみていきましょう。
・アジアンビューティーを強調した写真を使っている
魅力的な男女の写真をプロフィールに使うのは、国際ロマンス詐欺の定番です。
これは中国人詐欺グループも変わりありません。
モデルのようなスタイルや整った顔立ちであるのはもちろん、セクシーさを前面に出してくることが多いです。
男性の場合は、髭を生やしていたり、鍛えた体をチラ見せしたりといったワイルドさをアピールしつつ、ブランドを身に付けて成功者を装ってきます。
女性の場合は、アイドル並みのルックスでメイクが濃く、スタイルを強調する服装が多いです。
男女どちらも日本人とは少し美意識が違い、欧米諸国がイメージするアジアンビューティーを強調した写真を使うケースが目立ちます。
・富裕層であるアピールが強い
中国人詐欺グループは、富裕層を装うことが多いのも特徴の一つです。
自分自身が経営者だったり、家族や親族が会社を経営していたりして成功していることを強調してきます。
さらに、副業として投資をしているというのもよくある設定です。
本業の傍らではあるものの、それなりの利益が出ており、投資のおかげでセレブな生活ができているとアピールしてきます。
これはターゲットに投資話を持ち掛けるための伏線であり、やり取りの端々に投資エピソードを絡めてきます。
日常的に投資の話題を出すことで、相手がセレブであることと投資がセットになってしまい、段々と投資へのハードルが下がっていくように仕向けてくるのです。
・日本好きアピールが強い
国際ロマンス詐欺では、最初の段階から熱烈なアプローチをすることで恋人関係に持ち込もうとしますが、中国人詐欺グループの場合は少し様子が変わります。
「港区にタワマンを持っている」「北海道のスキーリゾートに毎年行っている」などと日本好きであることをアピールし、好感度を得ようとしてきます。
他にも、「自分が経営する会社で日本支社をつくろうか検討している」「ビジネスで東京に滞在する予定がある」などと仕事に絡めて、日本が身近な存在であるかのように匂わせてくることも。
欧米人のようなストレートなアプローチが苦手という人も、日本に対して親近感や好感を持つ外国人には警戒心が薄れやすいです。
「日本が好き。だからあなたのことも特別に感じられる」などと言われて恋人関係に発展するケースが多いです。
・すぐに投資を勧めてくる
国際ロマンス詐欺では、直接、金銭的援助を求めてくるパターンと、投資話を持ち掛けて資金を騙し取るパターンがあります。
中国人詐欺グループの場合は、投資を勧めてくるパターンが非常に多いです。
自分がやっているという仮想通貨やFXなどの投資に誘って、口座開設と入金を迫ってきます。
一般的な国際ロマンス詐欺でも同様の手口はよく使われますが、恋人関係になり、結婚話が出てきたころに持ち掛けてくるパターンが多いです。
「結婚資金のために」「将来のために」などと言って資金を出させようとしてきます。
ところが、中国人詐欺グループの場合は投資話を出すタイミングがかなり早いのが特徴。
知り合った直後から頻繁に投資関連の話題を出して「今日は○○万円も利益が出た」「一緒に投資で稼ごう」などと何度も強引に勧めてきます。
・すぐにLINEをしようとする
詐欺グループがマッチングアプリでコンタクトを取ってきた場合、LINEで連絡を取りたいと言ってきます。
「気軽にやり取りしたいから」などとそれらしい理由を言うため、信じて応じてしまう人が多いですが、実際は運営の監視から逃れるためでしかありません。
もしもマッチングアプリ内での詐欺を疑われてしまうと、アカウントを停止されてしまうおそれがあります。
第三者の監視の目がないLINEなら堂々と詐欺行為ができるため、数回程度のやり取りしかしていなくても強く要求してくることが多いです。
応じてしまうと頻繁にメッセージがきて、どんどん話が進んでしまいます。
しかし、日本でのLINEは一般的なチャットツールですが、世界的にはまったく普及していません。
相手がLINEを知っている時点で怪しむべきです。
中国人による国際ロマンス詐欺に遭ってしまったら?
やり取りをしているうちに親しくなり、勧められるがまま投資を始めてしまう人も少なくありません。
しかし、当然ながら利益は得られませんし、資金が戻ってくることもありません。
そのうえ、相手とも連絡がつかなくなってしまいます。
中国人グループによる国際ロマンス詐欺に遭ってしまった時は、どうしたらいいのでしょうか?
対処法は次の3つが挙げられます。
◎法律事務所へ相談する
◎マッチングアプリの運営に報告する
◎警察へ相談する
それぞれの対処法についてみていきましょう。
・法律事務所へ相談する
詐欺に遭い、少しでも被害金を取り戻したいと考えるならば、法律事務所へ相談するのがおすすめです。
法律事務所なら詐欺グループの特定から返金交渉まで行ってくれるので、被害金を取り戻せる可能性が高いです。
ただし、相談する際は国際ロマンス詐欺案件を得意とする法律事務所を選ぶ必要があります。
国際ロマンス詐欺に対する返金請求が成功するか否かは、知識や経験の有無が大きく左右します。
必ず詐欺案件に強い、解決事例が多い法律事務所を選びましょう。
・マッチングアプリの運営に報告する
マッチングアプリで知り合った相手から詐欺被害を受けた場合は、運営に報告することで今後へ向けた対策ができます。
運営が報告のあったアカウントを調査し、詐欺であると判断されればアカウント凍結などの措置を取ってくれることも。
ただし、アカウントが凍結されてしまうとメッセージのやり取りが見られなくなってしまいます。
法律事務所へ返金請求交渉を依頼する場合は、運営への報告は後回しにした方がいいでしょう。
・警察へ相談する
警察へ相談し、被害届を出すことも可能です。
ただし、国際ロマンス詐欺は犯罪拠点が日本にないことも多く、届自体が受理してもらえないことも。
たとえ受理されたとしても詐欺事件は優先度が低いため、すぐに捜査が始まらないことも多いです。
また、警察は犯人検挙を目的とする組織のため、詐欺グループが捕まったとしても被害金が戻ってくるとは限りません。
被害金を取り戻したい場合は、法律事務所への相談も検討した方がいいでしょう。
国際ロマンス詐欺では、中国人か関与していると思われる被害が増加しています。
なかには中国人を装った詐欺師もおり、複雑な様相を呈してきています。
いずれの場合でも、裕福な美男美女のフリをして恋愛感情を抱かせ、金銭を騙し取ろうとする手口は共通しており、冷静な対応が必要です。
もしも国際ロマンス詐欺に遭ってしまった、詐欺かもしれないという場合は、法律事務所へ相談してみましょう。

