真夜中にもかかわらず救急車がすぐ来てくれた。
すごい出血量なので意識が朦朧としたりしてくるのかと思いきや結構な息切れはあるが、意識はかなりはっきりしているし、ゆっくりだが救急車まで自分の足で歩くことも出来た。
救急車の中では血圧と酸素濃度を測って下さり、そんなに問題はないようだった。出血はどんどん続いている感覚があり、救急車のストレッチャー(?)を汚すのもなんなので吸水シートみたいなものを敷いてもらっっていた。救急隊員の方はベテラン風。職業や勤め先、出血量は牛乳ビンで言ったらどのくらいかなど、様々なことを話しかけてくれていた。今悔やまれるのは出血量がどのくらいかその時は皆目見当が付かなかったことだ。今なら「1000mlほどと思われます。」と根拠を示して述べられたのに・・・。
まもなく病院に着き、婦人科の診察室までストレッチャーで連れて行っていただいた。全てがスムーズ。困ったときにこんなありがたいサービスが受けられるのなら高い税金を払い続けていてヨカッタ。救急隊員の皆様も本当にありがとうございました。
診察室の中には寝起きと思われる当直医。何やら不機嫌な様子だ。「歩けるのか」と聞いてくる。歩けと言われれば歩けますけどね・・・。救急隊員の方への態度もぞんざいだ。私のために来てくれたのに、嫌な思いをさせてしまって申し訳ないったらありゃしない。
そうこうしているうち、救急隊員の方達は去り、不機嫌な当直医に”まず問診を”と言われ、丸イスで待つ私。この頃から様子が極めておかしくなってきた。息が苦しく、フラフラする。そのことを一応訴えてみる。「倒れそうか」と聞かれた気がするけど、そんなことわかりません。気づくと夢の中へ…
次の記憶は私の名を呼ぶ当直医や他の職員の声。どうやら気を失っていたようだ。いつの間にか横になっている。返事をすると安堵した様子。先ほどまでは反応がなかったらしい。続いて吐き気が襲ってきた。さっきまでは夢見心地だったのに。
「吐きそう」と言うと、少し手間取った後で洗面器を渡され、洗面器をもらうやいなや吐いた。口の周りに吐瀉物が付着したみたいだが誰も拭いてくれない。新型コロナウイルス感染拡大の折、十分な装備なしに人の吐瀉物なんか触りたくないというのは納得できると言えば納得できる。
その内不機嫌がなおった当直医が救命救急室の方に移した方が良いと判断して下さり、そちらに運ばれたが、その頃までに私の症状はかなり悪化していた。とにかく気持ちが悪い。いろんな人が「顔が真っ白だ」だの「冷や汗をかいている」だの言ったり、血圧が著しく低下しているようなことを言ったりしている気配がする。私はとにかく具合が悪かった。こんなに具合が悪いのは久しぶりだ。
