こんにちは!「雲の向こう、約束の場所」は、哀しいお話ですが、「分離」の時代に、純粋な愛に満ちていた「子供時代」をすっかり忘れて、「大人」になってしまった姿が描かれています。「分離」の果ての姿ですが、この「分離の体験」があるからこその、今の時代の「統合」にいけるのです✨✨ですから、一見、希望も失くしてしまうかのようなお話ですが、「分離」の二元性の世界は、実は、一元性の「統合」の世界を、本質的に含んでいる世界なのです。✨✨

「失った喪失感」、「ないという不足感」を体験することで、「全ては在る」、「本来、私達は満ちている」という一元性の「統合」へと回帰することができるのです✨✨

 

青森の研究所で、眠り続けていた佐有里は、浩紀と夢の次元で再会することで、「目を覚ます」予兆が現れます。眠っている佐有里の意識レベルが上昇し、「塔」の平行宇宙の浸食が広がりました。ですが、佐有里は、目覚めることなく、浸食も、そこで止まったのです。佐有里が運ばれたところは、塔の破壊を企てる反ユニオン組織の富澤研究所であり、拓也の指導教官が富澤常夫教授でした。佐有里を塔と繋がりのある人物だと考えた富澤教授は、東京の病院から、青森の軍の病院に移送し、監視下に置いています。そして、今、浩紀との夢での再会で、佐有里の意識レベルが上昇し、平行宇宙が拡大するのを目撃したのです。塔のとらえた平行宇宙の情報は、この宇宙を侵食するかわりに佐有里の夢に流れ込んでいる。もし、佐有里が目覚めれば、この宇宙は、またたくまに、平行宇宙にのみこまれるだろう。数日後、富澤は、拓也を眠る佐有里に引き合わせます。絶句する拓也に富澤は、「佐有里は、数日中にアメリカ本土に移送される」と語ります。

 

宇宙には、いくつもの「並行現実(パラレルワールド)」が存在しています。

分離時代は、二元性のコントラストがあるために、ものすごい数の「並行現実(パラレルワールド)」が存在しています。

私達が統合してゆくことにより、私達の意識は、だんだんとシンプルになってゆきます。そして、「並行現実(パラレルワールド)」も、しだいに、「融合」されてゆきます。

分離時代は、複雑な世界です。どんどん私達は、「たましいの中心」からズレてゆき、何でも複雑に思考するようになり、「喪失感」、「孤独感」が増し、やはり、しまいには、「地球が消滅する」(自分自身の消滅)ということを受け容れそうになる世界なのです。「宇宙」は、次元の成長のために、「分離」と「統合」をくり返すのです。

もし、「惑星」のひとつが「消滅」することがあると、「宇宙」にも多大な影響があります。そのようなことを、「私達」(意識達)が、「選択」するでしょうか・・?そして、創造主は、そのようなことを「許可」するのでしょうか・・?

しかし、「分離」した私達の意識は、確かに、「平行宇宙の浸食が広がる、平行宇宙に飲み込まれる」と、そのように感じる「体験」も起きます。「塔」は、私達、一人一人の「宇宙」であり、「世界」の象徴なのです。そして、この「塔」は、佐有里の言葉通り、「宇宙(私)が、みている夢」なのです。私達が、「現実」だと思っている次元は、実は、「夢のなか」でもあります。私達、意識の「現実の世界」は、「みえない世界(あちら側)」なのです。「この世は現世(うつしよ)」とも言いますね。「かりそめの世界」ともいいます。ただ、鏡のように、私達の「たましいにある周波数」が映ってしまう、「現世(うつしよ)」の世界なのです。富澤は、佐有里の意識レベルの上昇をみて、もし、佐有里が目覚めてしまったなら、「宇宙は飲み込まれてしまうかのような恐怖」を感じます。こうして私達は、「恐れ」から、ずっと、「自己犠牲」をし続けていくことになるのです。誰もが、この「塔」をみて、「手の届かないもの、変えられないもの」と思っている以上は、この私達のみている「世界」(分離世界)は、変わらないのです。私達が、この「塔」が、本当は何なのか・・という「見抜く目」を、一人一人が持っていなければ、「目を醒ます」という「選択」もできずに、私達は、眠り続けることになるのです。

 

浩紀は、夢での約束を守るため、青森へ帰り、3年ぶりに、拓也に会います。

「ヴェラシーラ」の制作を再開するためです。拓也に佐有里との夢のことを話します。「沢渡は、眠り続けている。「塔」は標的になっている。拓也の助けが必要なんだ。塔まで一緒に飛べば、沢渡は、目覚める。沢渡の夢をみるんだ。何度もくり返し。沢渡は、誰もいない場所で、一人でいて、何も思い出せないと言っていた。でも、あいつ、約束のことは、覚えている。夢で約束したんだよ。今度こそ、塔に連れてゆくって。あれが、ただの夢とは、思えないんだ。」と拓也に言います。

拓也は、「ガキの遊びにつきあっている場合ではない。いつまでも、こんなもの(ヴェラシーラ)に執着して。俺が忘れさせてやるよ」と、浩紀を殴ります。ヴェラシーラも破壊しようとします。研究所で、眠り続ける佐有里を目のあたりにして、そして、佐有里が目覚めると、世界が消滅してしまうことを知り、諦めていたのです。

一度は、浩紀と決別しますが、拓也は、もうひとつの可能性があることを分っていました。拓也が秘密裏に所属している南北統一(国土の)を目指すテロ組織が所有する爆弾で、佐有里の目覚める直後に、「塔」に爆弾を落とすということです。

そうすれば、平行宇宙の浸食も止まるはずです。でも、この計画を行動に移すことは、「賭け」でもあり、成功する保証はどこにもなく、浸食も止まらない可能性もあるのです。でも、拓也も、かつて2人で追った夢「塔まで行く約束」を、忘れたわけではありませんでした。3年前と変わらない浩紀をみて、「諦める」ということを知ってしまった拓也は、情けなく思ったのです。

拓也は、浩紀の計画を実行に移すため、無断で佐有里を研究室から連れ出します。佐有里を背負い、廃墟にあらわれた拓也をみて、浩紀は何も言わず、3年前の夏と変わらない態度で迎えました。そして、最後のいろんな調整までして、ついに、2人は、「ヴェラシーラ」を完成させたのです。浩紀は、佐有里と爆弾を、ヴェラシーラにのせて、旅立ちます。

 

浩紀に、拓也は、なぜ佐有里が眠り続けるかを説明をしました。そして、拓也と、そして自分に、「佐有里を救うのか、世界を救うのかだ」という問いをしました。

浩紀は、それを聞いても、佐有里を助けるといいます。そんな、浩紀をみて、「世界を救うためなら佐有里を犠牲にしてもいい」という拓也の「諦め」の気持ちは、自分の弱さだったと気づくのです。私達は、いつもいつも、「世界を救う」という言葉を「良い言葉」だと信じ、「自己犠牲」してきました。

「分離世界」は、「みんなのために誰かが犠牲になっても良いことだ」という「美徳観念」があるのです。さも、「1人は、みんなのために」という言葉にも似ているようですが、全然違う「観念」です。これに、私達は、騙されてはいけないのです。

一番大切な、大切な、何よりも大切な、自分自身のたましいを失ってまで、「世界を救う」ことが、そんなに重要なことなのですか・・?ということを、私達は、これまでの「たましいの輪廻」から、さんざん学んできたはずです。

自分自身のたましいが失われた世界は、佐有里のいる「夢」の世界で、べッドにいる佐有里そのものです。そして、私達のたましいは「きっと心は、このまま消えちゃうんだろうな・・」と、どこかで予感しながらいる重い波動世界なのです。

だんだんと「たましいの声」は、小さくなり、おしまいには、何もわからなくなります。一体、自分が誰なのか、好きなものは何なのか、好きな味は、好きな歌は、好きなものも、好きな本も、何もかもです。そして、何もわからないから「選択」も、わからなくなります。何を「選択」していけばよいのかも、洋服ひとつさえ、どうしたら良いのかがわからなくなってしまうのです。そして、「外の現実」をみて、さらに、「何かを失ってしまう」という予感に、いつも怯え続けます。

浩紀は、何を聞いても、絶対にぶれなかったのです。浩紀は、迷いもなく、佐有里を救うと決めました。強い心を持っていたのです。

佐有里のもう一人の「自分自身」である浩紀は、佐有里を救うことを「約束」していたのです。「あの塔の向こう」で。

 

佐有里は、いつもの夢の中で、平行宇宙の夢が消えてゆくのをみていました。そこで、自分は、目覚めるのだということを予感していました。そして、その予感に、身体が震えていました。「今は、期待より、恐れのほうが強い」と感じていました。浩紀も、ヴェラシーラに佐有里を乗せて、美しい地球の風景を目の前にみながら、佐有里と同じ予感を感じていました。「何かを失くす予感がある」と。

「佐有里、約束の場所だよ」と、佐有里に話しかけます。

そして、佐有里は、自分が、これから、何を失くすのかをわかったのです。目覚めたら、今までの夢も、浩紀との夢での再会も、全て失くしてしまうことを。

佐有里も浩紀も、祈りました。

「神様、神様、どうか佐有里を「眠り」から、覚まさせてください。」

「どうか、お願い。一瞬だけでもいいの。今の気持ちを消さないで下さい。浩紀君に、私は、伝えなきゃ。私達は、夢での「心の繋がり」がどんなに大事だったか、どんなにそれが、特別なものだったのか、誰もいない世界で私は、どんなに浩紀君を求めていて、浩紀君が、どんなに、私を求めていたか・・。お願い。私が今まで、どんなに浩紀君のことが好きだったか、それだけを伝えることができれば、私は、他には、何もいりません。どうか一瞬だけでもこの気持ちを・・」と。

そして、「塔」の向こう側で、「約束」の場所で、佐有里は目を覚ますのです。

2人は、見つめ合います。佐有里は、涙を流します。

浩紀の手を抱えて、佐有里は、伝えます。「私、何かを、あなたに言わなくちゃ、なにかとても大切な・・・。消えちゃった。」と。

「大丈夫だよ。目が覚めたなら、これから全部また・・・。」と浩紀は佐有里を見つめて言います。

そして、「おかえり。佐有里。」と言う浩紀に、抱きついて、佐有里は目が覚めたことに涙を流します。

浩紀は、佐有里が目覚めて、爆弾も落としました。「約束の町」は、もう失ったのです。それでも、浩紀は、「約束の町を失くした世界で、それでも、これから、僕たちは生きはじめる」と決めます。

 

これは、「死と再生」です。佐有里が「夢」(分離世界の現実)から、覚めるには、「覚悟」が必要です。「統合」の「新生地球(5次元の世界)」に行くには、今まで生きてきた「意識」が、「死」を迎えることを意味するのです。それは、「分離時代の自己」が死ぬことになるのです。だから佐有里は、「恐れ」を感じ、佐有里も、浩紀も「何かを失う予感」がしていたのです。

もちろん「意識」の上であっても、それが、例え、自分自身にとって、「最高最善なこと」とわかっていながらも、私達は、「恐れ」を感じます。特に、「分離時代」を生きてきた私達にとっては、例え、「意識」の上だとしても、「死」を感じさせる、何かを失うことは、「恐怖」でもあるのです。いままでの、「価値観」を手放すことは、「死」を意味するのです。「外側の現実の崩壊」は、私達の「今までの意識の崩壊(死)」をみせるのです。ですから、何も執着しないで、手放すのです。

失うように感じても、みえても、私達は、実は、何も失いません。私達は、「分離」の世界で、「コントラスト(2元性)」を使う世界だったため、「失う」かのように「体験」していたのです。そして、そのことにより、「目を醒ます」方向へと向かいます。

「死」を「体験」した後は、「誕生」するのです。今度は、以前の「意識」より生まれ変わり、「新しい意識(変容)」を体験するのです。

こうして、私達は、「新生地球(5次元世界)」へ行くために、「意識の再生(生まれ変わり・変容)」を体験するのです。「死」(崩壊)がないと、「誕生(再生・創造)」もないのです。ですから、「死(崩壊)と誕生(創造)」の神は、同じ「神」でもあるのです。

佐有里は、ギリギリのところで、浩紀に救われたのです。本当に、消えて失くなってしまう前に、浩紀が救いにきたのです。

佐有里は、浩紀への「愛」、そして浩紀の「愛」に気づきます。そして、自分達の「心の繋がり(愛)」が、どんなに大切だったか、それによって、「生かされてきた」ことに気づきます。

そして、「もう一人の自分自身」である浩紀を、どんなに求めていたか、また、お互いに、どんなに求めていたのかに気づきます。

「一度、失ったと思った愛があった」ことに気づくのです。それは、一度、「喪失感」、「何かを失う予感」の「世界」があったからこそ、気づけた「愛」なのです

本当の「自分自身」(たましい)が、「還る場所」でもあり、本当の「愛」を憶いだすことでもあるのです。

この本当の「愛」(無条件の愛)に、「たましいが還る」ために、「分離世界」があったのです。そして、今の、この「統合」へ向かう「新生地球」の上で、出会う、繋がることを「約束」してきた、「たましいのファミリーや仲間達」がいるのです。それは、今までの「カルマ」からの繋がりではなく、本来の自分自身への「真実の愛」を、パートナーへの「愛」を、周囲への「愛」を、感じながら表現してゆく「真実の世界」(統合世界)へと、入ってゆく時を迎えているのです。✨✨

 

最後に浩紀は「おかえり。佐有里」と言います。佐有里は、この「愛」を伝えることができれば、何もいらないと言います。浩紀の、佐有里に言う「おかえり。」という言葉は、象徴的です。本当の佐有里自身(自分自身)が、たましいに還った時の、「真実の言葉」です。

「愛」の表現は大切です。でも、今までの社会での「愛」の表現とは違います。自分自身のたましいからの、愛の言葉を、ただ、表現するだけのものです。そこに、「期待」も、「求めること」も、「執着」もないただの「たましいの表現」なのです。✨✨

「約束した町」は、失くしたかもしれませんが、それは、「分離の世界」の「町」です。浩紀が、「それでも、これから僕たちは生きはじめる」と言うように、これから、「真実の世界」を、私達は、生きるのです✨✨

 

このお話の最初をみると、やはり佐有里を失った「大人になった」浩紀が、「回想」するところから、始まる哀しい「物語」なのですが、「分離世界」で、「自分自身(佐有里)」を失うと、「子供心」(純粋さ、無邪気さ)が失われ、虚無の世界の「大人」になってしまいます。ただ、「失われたキラキラしていた子供時代」を回想し、「大人」になってしまい、「大きな何かを失ってしまった」ようないたたまれない気持ちにもなります。でも、このお話にあるように、本来の「たましいに還る」ことを決めて、浩紀のように、覚悟して、進めば、いつでも、何度でも、「失われたたましい」を取り戻してゆくことができるということを、私達に語りかけてくれていることが感じられます✨✨

 

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✨✨これは、私の「真実」です。腑に落ちるところだけをお受け取りくださいね✨✨