ロマンティック音楽会 | Pourriture noble


『レディ·ベス』の観劇後。
こちらへ伺いました。

人生初·マチソワってヤツです✧︎*。

田舎に住み、子供が居る私が。
何故そんな事が出来たかと言いますと。

会場が最寄り駅の目の前にある、地元の文化ホールだったから笑

美輪 明宏様直々にこちらへお越し下さったと言う、恐ろしいほどの有り難さ。

娘ちゃんがバレエの発表会で、3度同じ舞台に立ち。
私も中学校の合唱コンクールで使用したことがあるホール。

そんな地元に愛されたホールを‥。
美輪様が‥?
いや、想像できねーわ。
取り敢えず楽屋は、あの一番デカいお部屋だろうな(♡ˊ艸ˋ)
とか、思いを馳せることくらいしか出来ませんでした。

ですが。
ロビー以外の全ての場所から、物悲しげな秋色のシャンソンが優しく流れ。
お馴染みの孔雀が刺繍された緞帳は、その羽根(?)と同じ色でライトアップされていて。

もう開演前から、私の知ってる
『地元の文化ホール』
ではありませんでした。

もう何回も美輪様の舞台は拝見してきているのに。
未だに
『美輪様を肉眼で見たら、私のような卑しい人間は石になってしまうのではないか』
と、開演直前はドキドキしています。
(そして、自分をはじめ客席に石になっている人が居なくてホッとする笑)

突然、前奏が鳴り響き。
『おお!!ウチの地元のホール、音響がショボい!!!!』
『美輪様、申し訳ありません!!!!( ´╥ω╥`)』
と、咄嗟に謝罪(笑)

青いジャケットと、腕が通せるストールを羽織り。
颯爽と現れた美輪様。
「皆様今晩は」
「きゃりーぱみゅぱみゅでございます」
と。
真面目な顔をして、突然冗談を仰る美輪様が大好きです(♡ˊ艸ˋ)

1幕は。
美輪様が愛した『銀巴里』をイメージした椅子と階段があって。
その椅子に時折腰掛け、ご自身の人生を振り返りながら。
その時々に出会った人々のエピソードを語り。
そこから生まれた美輪様の曲をお歌いになりました。

やはり『ヨイトマケの唄』だけはダメですね。
きっと、こういう親子はたくさん居たのでしょうけど。
美輪様がご覧になった、ある母親。
『賢母』とは、こういう人を指すのだなと思えるような、素晴らしい女性。

きっと、この母親も
『苦労苦労で死んでった』
のではないかと思いますが。

こうして素晴らしい楽曲を生み出すきっかけを与え。
美輪様と言う、素晴らしい歌手に長い年月歌われ。
多くの人々が耳にして、渦巻くような感動を与えている。

彼女はそんな事は知らないし。
『恥ずかしいからやめてくれ』としか言わなそうだけど。
もうこちらは、タオルがぐちゃぐちゃになるほど毎回泣かされております。

あと。
意外と私はあまり聴いたことがない『メケメケ』も聴かせて下さいました。
軽やかなステップを踏みながら歌う美輪様が何とも可愛らしく。

て言うか。
美輪様って、ホントにお若いですよね。
『お若い』と言うのは。
『お元気』と言うのもありますが。
『幼い』とかそういうのでは勿論なくて。

私のような若輩者から見ても、少女のように可愛らしい笑顔で。
人間の汚いところをいっぱい見てきたというのに、穢れを知らなくて。
何より、夢を忘れていない。
その夢をご自身の身を粉にしてでも、私達に届けようとして下さっているのが分かります。

そのお姿を拝見させてして。
涙を流さない者が居たら。
私が石にしてやります。

てな感じで。
泣き腫らした目で、幕間にミワちゃまグッズを買い漁り。

2幕の幕が開きました。
今度は、黒いドレスをお召しになって登場した美輪様。
少しだけ見えるデコルテが大変美しい。

ステージは、2脚の椅子はそのままに。
背景がパリを思わせるようなものに変わっていました。

ここでは、シャンソンを。
フランス語が分からない私達に、歌詞の内容をざっくりと紹介して下さってから、お歌いになりました。

椎名 林檎さんがカバーされた『枯葉』が、私は大好きだったのですが。
(今でも、作品を描く時にヘビロテして聞いてます(*´`))
今回、美輪様もお歌い下さって。

やはりこの曲、すんごく好きです✧︎*。

曲の最後。
枯葉が落ちて行く様をその美しい手で表現された美輪様の手にスポットライトが当てられ。
そのライトが美輪様の手だけ残して絞られていって。
暗転。
となる演出が素敵でした✧︎*。

『枯葉』の後に続いたのは、『La vie en lose』✧︎*。
たまらん曲順ですヽ(;▽;)ノ

歌われる前のざっくりとしたご説明で。
「いつも同じような言葉で、私を口説くけど」
「そんな事がとても嬉しい」
「私も貴方が大好きだから」
と仰ってたのが、なんかとても可愛らしくて。

私は自分の作品を描く時。
馬鹿の一つ覚えのように
『可愛い○○(←愛する人の名前)』
と言う言葉を頻繁に使うのですが。
愛しい人に何度でも
『可愛いね』
って言ってしまう気持ち。
言われる方は
『またそんな事ばかり言って笑』
と、照れ隠ししちゃうけど。

『好き』とか『愛してる』よりも、『愛しさ』が伝わるようで、好きなのです。

同じような言葉を繰り返してしまうほど。
言葉が見つからないほど。
愛しいわけです。

そんな美輪様のご説明だけで泣けてしまう中。
歌って下さった『La vie en lose』。

この曲を歌われる時の美輪様が、私は大好きでして。
この時こそ、美輪様はホントに可愛らしい女の子のようになってしまって。

可憐な笑顔を見せ。
音楽の流れに心地よく良く身を任せ、ゆらゆらと踊りながら歌う。

愛する人が『可愛いね』と言わずには居られません。

感動の中。
あっという間に時間は過ぎてしまい。
幕は降りてしまいましたが。

アンコールで再度、幕が上がり。
誰もが待っていた『Hymne a lamour』を聴かせて下さいました✧︎*。

美輪様が原曲を翻訳された歌詞で。
『貴方が元気で幸せであれば、私はあとはなんにも要らない』
と、無償の愛を歌われました。

歌いきった直後に。
金色の紙吹雪が大量に降り注いで。
その金色に輝く中で。
菩薩のような笑顔で客席に頭を下げ、両手を合わされる美輪様。

ここ2年くらい、『ロマンティック音楽会』を観れずにいたのですが。
やはり、この美輪様のお顔は‥石になってしまいそうな危機感を抱いてでも拝ませて頂かなければならないと思います。