Yohji Yamamotoからシーズンごとに送られてくるメッセージを楽しみにしている。
今季のメッセージ:
18世紀と19世紀の美学とのつながりを強く感じさせるコレクションに広がる地平は、可能な限り完璧な不完全さである。
レースからレザーまで、多くの糸を用いたドレスの再構築、アシンメトリーへの長年の拘りなど、さまざまな会話が交わされた。
複雑極まりなく構築されたすべての作品は、カットとドレープという純粋な原理から生み出されている。
それがいかに美しく、いかに容易く壊れてしまうことか。
「酒が先だよ、優しさなどはその後だ、酒が先だよ」山本耀司の歌声にのせて、
女性達がゆっくりとランウェイを静かに歩むー美しさとは何か、という永遠の疑問を私たちに投げかけながら。
クローゼットがさまざまな素材のさまざまな黒の色で埋め尽くされている。
Yohji Yamamotoの服に包まれていると、私が私でいられることで安心できる。極めて稀ながら、違うデザイナーのスーツなど着ることもあるが、一日中落ち着かない。自分の写真など見ても、まるっきり可笑しくて笑ってしまう。