2023年9月8日(金)はプリント基板設計の練習を行うために6N6P全段作動PPアンプ基板を設計しました。

 

このアンプはこれまで製作したことがあるので、部品類も揃っています。

 

プリント基板設計CADはKicadです。

まずは回路エディターで回路図を書きます。

回路が書けたら、アノテーションを行います。

アノテーションとは各部品番号を割り当てる操作です。

これは今のバージョンでは自動的に部品番号が割り当てられます。

 

回路図は建築で云うと設計図のイメージです。

 

回路図が書けたら、フットプリントを行います。


フットプリントとは、「足跡」という意味の英単語ですが、半導体の分野では、特定の端子形状の半導体チップなどを装着するためにプリント基板上に設けられた接続端子のパターンをフットプリントと云います。

はんだ付け用の金属面などを特定の表面実装部品の端子形状に合わせて配置したもので、「ランド」(land)「パッド」(pad)とも呼ばれます。

 

この操作が少し面倒で、Kicadに登録してある多くの部品の中から目的のパターンを選び出すのですが、最初のころはここでつまずきます。

しかし慣れると部品を呼び出す文字列が分かって来るので今はそう苦労しなくなりました。

 

フットプリントが出来たら設計図の完成です。

 

 

次にいよいよPCBエデターを立ち上げてプリントパターンを作って行きます。

 

この作業は建築で云うと施工図を作成するイメージです。

 

はじめに基板の大きさを書きます。

今回は100mm×50mmにしました。

四隅に基板を取り付けるマウントホール3.2mmを付けます。

 

次に「回路図で行われた変更で基板を更新」ボタンをクリックすると「回路図から基板を更新」の画面が出ます。

この画面の右下にある「基板を更新」をクリックします。

 

クリックすると下のようにフットプリントで決めた部品が固まりになって表示されます。

この部品を一つずつドラッグして基板の中に配置します。

 

部品の配置はこんな感じです。

最初は適当に配置して行き、全部の部品の配置が終われば配線パターンを検討して行きます。

配線が出来るだけ交差しないように部品の配置を修正して行きます。

大まかに配置が出来たら配線パターンを書きます。

書きながらも、配線が交差しないように部品の向きや場所を修正して行きます。

 

この作業は頭を目いっぱい使うのてけっこう疲れます。

頭が固まって来たり、行き詰ってきたら休憩します。

 

休憩で頭を冷却出来たら、また作業に掛かります。

 

この作業が難しいけど、楽しいのです。

交差が増えて行き詰るのと一つ一つ部品の配置や向きを替えて解決していくおもしろさがあります。

 

何度も何度も行き詰りながらそれを解決してやっと配線パターンが出来ました。

 

出来たら3Dビューワーで見ます。

エディターで見ているイメージとは違い実際の基板が見られるので配置のずれや、スクリーン印刷する文字の位置が分かるので、これを見て再度修正を行います。

 

基板設計が終わると、基板を製作するためのガーバーデータを作成します。

これは画面の手順に従って設定して数回クリックすると自動的に生成されるので難しくはありません。

ガーバーデータファイルが出来たら、これをZIPファイルに圧縮して基板製作会社に送ります。

今朝というか夜中に目が覚めたのでAM1時にこの基板のガーバーデータを作って基板をJLCPCB社に発注しました。

 

費用は基板5枚、送料込みで3.45ドル約500円でした。

 

安い配送を選んだので届くまで約一週間ぐらいかかるでしょう。

 

JLCPCB社には現在製作中の基板は2種類、配送中の基板が一種類あります。

配送中の基板が数日後には届くでしょう。

 

6N6P全段作動PPアンプ基板はこれまでの基板よりは部品点数が多く100mm×50mmではキツかったけど、何とか収まり良かったです。

 

しかし小さい基板に収めるにはエラーも出ましたが、これを解決することで少しはスキルアップが出来たと思っています。

 

今日も別のアンプ基板を設計しようと思っています。