農作業中に遭遇するウシアブ。
出現期間が、ある程度限られていて、暑い昼間は出てこない。
まだ、アブかスズメバチか区別が出来なかったある日。
1人で草取りをしていると。
頭の上を、ぐるぐる回る大きな羽音が続く。
怖いと思いつつ、スズメバチなら刺激しない方が良いと思い、作業を続ける。
ところが、体の近くをグルグルまわり始め、逃げても避けてもついてくる。
羽音がおさまったと安心したのも束の間。
ふっと目に入ったTシャツの袖口。
何かが。
黄色と黒の縞模様の大きな虫が止まっている。
近い、大きい、怖すぎる。
スズメバチかも。自分の手で払うには怖い。無理。
ちょうど上司が近くで作業をしている。
冷静をよそおい、
「袖に虫が止まっているみたいだから、見てください」とお願いした。
すると、
「ちょっと待って」と何やら準備を始めた。
首に巻いていたタオルを手にしっかり握りなおしている。
そして、後ろを向くよう指示。
「行くぞ!」と同時に「バッチーン!」と大きな音と衝撃。
ものすごく痛い。
こちらも大きな声で「痛い」と叫ぶ。
アブをしとめるため、タオルを武器に果敢に戦ったわけです。
畑の真ん中で、何事かと周りの人がジロジロ。
タオル攻撃のおかげで、刺されずに済みました。
アブは、どうなったかわからないけれど、仕留められなかったはず。
きれいにしなって、腕にフィットしたタオルは、とにかく痛かった。
アブにさされるより、数倍痛かった。