私があと37年遅く生まれていたら、デートDVって
言葉を知ってて、自分を守れたのにな、と思います。
初めて男性とお付き合いしたのは、18歳で大学一年生の時でした。クラスが一緒で席が近くて、取る単位で教え合ったりして仲良くなったアベくん。サッカーが好きな人で、サッカー同好会のマネージャーになってくれないかと頼まれて、お付き合いを始めました。
湘南生まれのサッカー男子で、初デートで見に行った平塚七夕まつりの時に、平塚の海でキスされたんですが、私は初めてで息が止まって貧血を起こしたんです。そのままいける、と思われたのか、それ以来どこでも接して来て、大学で会うのが怖くて、大学に行けなくなってしまいました。
好きでもお断りして良い、なんて言える社会には、まだなってなかった。でも頑張って合格した学校は卒業したかった。いつ彼に出会うか怖くて、楽しいはずの大学生活は夢になるところだった。
私の異変に気付いた友達が、彼と会わないように助けてくれました。「あの子が先に誘った」と彼の言い訳を信じた一部の友達からのいじめも辛かった。
何より母がなぜ私がおかしくなったのかを理解してくれなかったのがつらかった。
私は結局、休みながら精神科の治療を続けて、それでも頑張って彼と同じ4年で大学を卒業して、憧れてた司書になりました。
精神科の治療だから、今でも続いてる。それでも仕事して、結婚して、子育ても楽しかった。
娘を育てたから、良い恋愛をしてほしいと、本当に心を配って育てました。
私の母は、性の話しをしてはいけないと思っているので未だに私の傷を知らないふりをしている。でも
一番に相談したかった母に相談できなかった私は、娘の性の話しもちゃんと聞いてあげられる存在でありたいと思ってる。
母の影響で「ママに恋バナしたらママが病気になる」と信じてる娘に、「そんなことはないよ。あなたはあなたらしくいてくれるのが、ママは一番嬉しいよ」と伝えたい。