競馬の世界の年度代わりは一般社会よりも少し早く、3月と言われています。
先週の競馬では新しい騎手がデビューを果たしました。

障害界にも、調教助手からの転身となる坂口智康騎手がデビュー。
日曜4レースの障害未勝利戦が初陣となりました。
初騎乗初勝利とはなりませんでしたが、小牧加矢太騎手の活躍を
持ち出すまでもなく、騎手課程卒業者以外の乗り役さんが増えて
障害レースを盛り上げてくれたら嬉しいです。

冬の小倉の集中開催も終わりました。
最終週に行われた障害戦は計3鞍。そのうち2鞍の未勝利戦を振り返ります。


・3月2日(土)小倉5レース 芝2860m
(美浦)
ゴーシェナイト
→8人気/10着

勝ちタイム:3分11秒3(晴・芝:やや重)

土曜日の障害未勝利は、関東馬によるワンツー決着でした。

勝ったのは障害2戦目のサクセスエースでした。
飛越はミスなく安定していましたが、直線入り口では手前が逆になり
膨れるロスもありましたが、それを補って余りある飛越で最終障害も飛び
2着以下を振り切りました。
父ジョーカプチーノは短距離戦で鳴らしましたが、この冬の小倉では
サンデイビスのOP平場に続いて、産駒が2勝を挙げました。

5番人気のキタノブレイドが2着。
水濠障害でタイミングが合わなかった場面はありましたが
そこ以外の飛越は問題ありませんでした。
障害コースを抜けて芝コースに入るところで勝ち馬に寄られて
スムーズなコーナーリングが出来ませんでしたが2着確保は立派でした。

3着は1番人気のメイショウキョウジでした。
小倉への3回目の輸送となりましたが馬体重はプラス2。
勝負所での行きっぷりが悪いようにも見えましたが、力は出し切りました。

ハナに立ってレースを引っ張ったキガンは4着でした。
リキんで走っているように見えましたが、鞍上の石神深一騎手は
「(自身が乗った初障害戦より)息を入れて走ることができた」
とのコメントを残しています。とはいえ、前半でハミを噛んだことが
最後に止まった要因とも。
飛越は悪くないので、ローカルコースの置き障害で見直す手はあると思います。


・3月3日(日)小倉4レース 芝2860m
(美浦)
スピアヘッド
→8人気/4着
(栗東)
カズピレウス
→11人気/11着

勝ちタイム:3分11秒2(曇・芝:やや重)

2ヵ月半ぶりの実戦となった5番人気のアイスジャイアントが勝ちました。
ゲートはイマイチでしたが、その後はロスの無い位置取りで人気馬を見る
絶好のポジションをキープ。最後まで脚はしっかりしており完勝でした。
乗り慣れた伴啓太騎手に手綱が戻ったことで、能力を出し切れた感があります。

2着は2番人気のヴァレッタカズマ。
中団の位置を単騎で追走し、ストレスのかからないポジションでしたが
鞍上が仕掛けても反応が悪いように見えました。レース後の鞍上(森一馬騎手)から
「中1週使いで、馬場(やや重)も影響したかも」
というコメントも。未勝利クラスでは安定勢力です、立て直しに期待です。

単勝1.8倍の支持を集めたエイカイステラは3着でした。
襷コースを抜ける頃に進出を開始して2番手、そして早めに先頭という積極策。
今回はそれが裏目に出てしまい、交わされてしまいました。
前走は抑えて2着だっただけに、脚を溜める方が良かったかもしれません。

初障害だったスピアヘッドは4着でした。勝ち馬からは1.2秒差。
ただカラ馬の影響も何回かあった、という草野太郎騎手のコメント通りなら
次走はさらに前進が可能とみます。
序盤は後ろからでしたが、徐々に行く気を見せた勝負所でカラ馬の影響で
ブレーキを踏んだのが痛かったです。