パーソナルヘルスコンサルタント所属の私に、国際予防医学協会理事長、抗老化・アンチエイジング、認知症の権威でいらっしゃる白澤卓二先生から、毎日のように最新の予防医学のメールが届きます📩


毎日、とても勉強になるのですが…

今日は、先日届いたメールをみなさんにシェアしたいと思います。 



当たり前のように口にしているソレ…、大丈夫ですか?


暑さが日に日に増してますが、そのカキ氷にかけてるシロップ…をはじめ、色々なところに炎症を引き起こす物質があります…


・・・・・ 
(以下コピペです)




食品着色料とは
食品の製造や加工時に
色を付ける目的で使用する色素で、

合成着色料と天然着色料があります。

特にお菓子の色は
食欲をそそるために、

原色に近い合成着色料を
用いる場合が多いです。

赤色40号(アウラレッドAC)は
清涼飲料水や駄菓子で使われている
赤い食品着色料で、

欧州では注意欠陥多動性障害に
影響する可能性を指摘する声もあります。

いっぽうで、
黄色6号はキャンディー、
ゼリー、清涼飲料水、ソーセージなどに
幅広く使用されていますが、

発がん性に関して
警鐘が鳴らされている合成着色料でもあります。

米国マウントサイナイ医科大学の
セルジオ・リラ博士の研究チームは、

マウスを使った研究で、
IL-23として知られるサイトカインが

調節不全になり免疫系に
異常が起きているマウスに
赤色40号や黄色6号などの
食品着色料を含んだ餌を食べさせると、

ネズミが大腸炎を発症することを発見しました。

IL-23は樹状細胞や
マクロファージから分泌されるサイトカインで、

自己免疫疾患の炎症病変で
IL-6、IL-17、TNF-γなどの
炎症性サイトカインを分泌する
Th17細胞の分化誘導に
重要な役割を果たすことが知られています。

特に乾癬という皮膚の自己免疫疾患では、
IL23を分泌する皮膚の
樹状細胞がTh17細胞を活性化し、

たばこや薬剤といった
環境要因のトリガーで
皮膚に慢性炎症を起こす
病態が注目されています。

マウントサイナイの
研究チームは同様のことが、

クローン病や潰瘍性大腸炎などの
炎症性腸疾患でも起きているのではないか
と考えました。

そこで、研究チームは
赤色40号や黄色6号などの
食品着色料などの環境要因が
腸の炎症の引き金になっている可能性を探索しました。

研究チームは
IL-23の発現調節不全モデルマウスが
免疫不全状態にあるにもかかわらず、

炎症性腸疾患を自然には
発症しない点に注目します。

そこで赤色40号、
あるいは黄色6号を餌に添加したところ、
モデルマウスは大腸炎を
発症することを発見したのです。

いっぽうで、通常のマウスは、
食品着色料を与えても
大腸炎を発症しません。

リラ博士は大腸炎の発症には
遺伝的要因と環境要因の両方が
必要であると結論づけました。

研究チームはさらに
IL-23により活性化された
Th17細胞がγインターフェロンを分泌して
大腸に炎症が誘導されること、

IL-23がなければ制御性T細胞(Treg)
と呼ばれる別のT細胞により

食品着色料に対して
免疫寛容が成立する機序を
明らかにしたのです。

さらに赤色40号や
黄色6号が腸内細菌により
代謝されてできる代謝産物
ANSA-NaがIL-23と協調的に
Th17細胞を活性化する
メカニズムを解明しました。

興味深いことに、
研究チームは赤色40号や
黄色6号が腸内細菌により
代謝している腸内細菌の同定を試みた結果、

バクテロイデス・オバツスという
腸内細菌が赤色40号を代謝して
無色の物質に代謝していることを
突き止めました。

バクテロイデスという腸内細菌は、
これまでは日和見菌と呼ばれ、
その役割が良く理解されていませんでした。

研究チームが無菌マウスに
バクテロイデス・オバツスを移植して、

餌に赤色40号を添加すると、
マウスは炎症性腸炎を発症したのです。


腸内細菌叢が
病的な状態になることを
ディスバイオーシス(Dysbiosis)
と呼んでいますが、

炎症性腸疾患の
腸内細菌叢の病理が
我々が日常的に摂取している
食品の着色料であったことは大変、
興味深いことです。

食品着色料などの
食品添加物は米国では
FDA(アメリカ食品医薬品局)、
英国ではFSA(英国食品基準庁)、

日本では厚生労働省の薬事・
食品衛生審議会が許認可をしてますが、
その基準は国により異なります。

驚くべきことに、
日本で認可されている
食品添加物は1500種類前後で、

米国の10倍以上、
欧州諸国の20-70倍が
許認可されています。

まさに日本は
食品添加物天国なのです。

これまでにも
発がん性などの危険性から
使用禁止になった着色料は
13種類以上になるが、

今回話題の赤色40号、
黄色6号以外にも、
赤色102号、黄色4号、黄色5号などの
食品着色料が注意欠陥・
多動性障害(ADHD)との関連性が疑われています。

最近の研究で
腸内環境異常と
注意欠如や多動性障害との
関連性が明らかとなっています。

食品添加物の安全性を
腸内細菌叢の病理を指標に
見直す必要があるでしょう。