『まる』
~ポチマル~
僕の街の空の色は 今日も灰色だった
そして とってもやさしい雨が降っていた
僕の鼓膜に突き刺さる
痛くて苦しい音ではなかった
上を 空を 天を
見上げることを拒まれたような気がした
ちゃんといつだって脚元を見ていなさいと
時の流れを忘れさせてくれそうなその雨は
穏やかにそっと
僕をやさしく包んでくれたような気がした
まるの犬小屋をいつも見守ってくれていた
四季折々の花々
そう このまるの犬小屋の横には
今 灰色の世界に色を付けてくれている
紫陽花がある
紫陽花は まるを送らんが為に深き紫を結ぶが如く
我が胸に語りたる
この紫陽花の花びらをみると
僕は思い出すんだ
ポチマル
そして その記憶は これから先 今日という日から
また違った思い出になるだろう
来年 この咲き誇る紫陽花を見たら
僕は思い出すことにするよ あなただけを
まる
2013年7月30日
僕たち家族に見守られ まるは荼毘に付されようとしている
苦しくて歯をギュッと閉めたまま開けることが出来なかった
その口に
ほんの少しの水を含ませ
大好きだったあのお菓子を
ちょっとだけほお張らせ
”まるちゃん やっと食べれたね
これからは 美味しいものいっぱい食べて
○○のおじさんにお散歩に連れて行って貰ってネ
お母さんも いつか行くから
その時まで待っててネ
お母さんが いっぱいお散歩連れて行ってあげるから
いっぱい遊んであげるから
いい子にして待っててネ”
・・・
ゴオオオッという音が
母親の声と弟の深い息の音 そして僕の胸の鼓動を
一瞬かき消した
まるは僕の父親が愛用していた着物を身にまといながら
新しい命の種を蒔くために
旅に出た
僕は今日 紫陽花の花を見て
いにしえの記憶をもうひとつ思い出した
10代のあの頃の記憶を
我々人間の寿命は80年
きっと人は母親のお腹の中でまあるい命を授かる
でもこの世に生まれたときは
正八十角形
人は1年1年その角を丸くしていくんだと思った
1歳になれば正七十九角形
10歳になればきっと正七十角形
30歳になればおそらく正五十角形
・・・
きっと人生の終焉を迎えるとき
人はきっと”まる”になるんだと思う
そしてこう言う
”まるく収まった”と
1年1年”カド”を削り
やさしくあたたかな人になって行かなくちゃいけない
あなたの名前を付けたとき
僕はそんなことを考えてたんだよ
でも あなたはワンコだから
”ポチ”まる なのかな 笑
僕の今はどうだろうか!?
ちゃんと痛々しい”カド”を1年1年とっていけてるだろうか!?
僕には もう父親を呼べる人がいなくなった
僕の産みの父は16年前
それから父が目を落としてから我が子のように
僕を育ててくれたおじさんは去年
そして
僕の父親のかわりに我が家にやって来てくれた
まる
僕は これからKOKOから
1人で歩いて行かなくてはいけないんだネ
本当の意味で
もっともっと強くなります
強く逞しく素敵な男性の後ろには
きっとたくさんの宝物が落ちている
涙が溢れるくらいキラキラした素敵な宝物が
そうだよね
僕は落とせてるだろうか!?
これからもっと落としていけるだろうか!?
そして
いつでも持っていたいと思う
心にいつも花束を
そして それを一輪づつあげよう
僕が恋するあの人に
100なんかじゃ足りないカナ
でも 1000本も抱えきれないし 笑
TFR
♥
あとがき
最近 とっても暗い話題になってしまい
僕のブログを楽しく笑いながら読んで頂いてる
みなさまにとっては
もしかしたら つまらないものになってしまったかもしれません 汗
ちょっとこの記事はお休みして
また笑&ちょっとエッチなブログ
明日から書いていこうと思います 笑
これからも
よろちくび♥