■<GDP>年率15.2%減 戦後最悪のマイナス成長
内閣府が20日発表した09年1~3月期の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は、前期比4.0%減、年率換算で15.2%減となり、戦後最悪のマイナス成長となった。また、08年10~12月期の実質成長率も3.8%減、年率換算で14.4%減に下方修正されたため、第1次石油ショック時の74年1~3月期(年率13.1%減)を2四半期連続で下回った。
【特集】世界金融危機
日本の成長率は、米国(年率6.1%減)や、ドイツ(同14.4%減)などを下回り、先進国では最低となった。
マイナス成長は4四半期連続で、戦後最長。市場では4~6月期には小幅ながらプラス成長に転換するとみられているが、再び底割れする懸念もあり、政府の追加経済対策などの効果が試されることになりそうだ。
同時に発表された08年度の実質GDP成長率はマイナス3.5%で、98年度のマイナス1.5%を抜いて戦後最悪となった。マイナス成長は01年度(マイナス0.8%)以来7年ぶり。
1~3月期の内訳を見ると、特に内需の落ち込みが目立ち、4.0%の下落分のうち2.6%が内需によるものだった。急激な生産調整を受けて企業の設備投資が戦後最悪の10.4%減(昨年10~12月期は6.7%減)、個人消費も雇用情勢の悪化や実質賃金の減少に伴い1.1%減(同0.8%減)と下落幅を広げた。消費は自動車や旅行、外食など幅広い分野で落ち込んだ。住宅投資もマンションの販売不調などで5.4%減となった。
外需は、輸出が戦後最悪の26.0%減と、08年10~12月期の14.7%減からマイナス幅を拡大。ただ、輸入も戦後最悪の15.0%減(同3.1%増)に転じたため、外需のGDP押し下げ効果を一部相殺した。
物価の変動を含んで生活実感に近い名目GDPは、前期比2.9%減、年率換算で10.9%減だった。【上田宏明】
◇ことば 国内総生産(GDP)
一定期間に国内で生み出されたモノやサービスの付加価値の総額を示す。四半期ごとに推計され、前期との増減率が経済成長率になる。80年代ごろまでは経済指標としてGNP(国民総生産)がよく用いられたが、これには日本企業の海外支店など海外居住の国民の生産分も含まれるため、現在はより正確に国内の景気を反映する指標としてGDPが使われている。国際比較が可能な08年(暦年ベース)の日本の名目GDPは米国に次いで世界2位。
出典:毎日新聞
