まだ確定ではないが、養子を迎える可能性がある。
まさおは買い物に行くと、ベビー用品をうれしそうに見ている。
『こういうものも必要になってくるよね?』
楽しそうで何より。
実習に行ってから、私も少しは前向きになれたと思う。
でもまだ、まさおの前向きには程遠い。
里親登録の審査結果が出るまで心配だ。
何かやれることはないか考えてみた。
何歳の子が来るかわからないけど、高齢ママなのは間違いない。
体力に自信がない。
よし、走ろう。
ということで、ジョギングを始めた。
まさおのダイエットも兼ねて、本当は一緒に走りたい。
でも、行きたがらない。
まさお『涼しくなったら考えるよ』
しっぽ『もう涼しいよ』
しっぽ『朝の7時から9時が代謝のゴールデンタイムらしいよ。
だから朝活やろうよ』
まさお『え? んー』
結局、まさおを送り出してからジョギングをすることにした。
とりあえず1人で朝活を開始した。
ジョギングをしてから朝食を食べる。
一度決めてしまったら続けなければならない。
ジョギングしないと朝食が食べられない。
親になるには健康でいなければならない。
ちょっと私の思考は極端だ。
強迫観念のようなものだろう。
まさお『ほどほどにね』
わかっている。
一度始めると、体調が悪くても無理をしてしまう。
ほどほどにが、難しい。
本当はまさおのダイエットが最初の目的だった。
私の体が変わったらやる気が出るかもしれない。
まずは私からやらなきゃ。
頑張りすぎないことを頑張ろう。