里親研修。

里親希望者が集合しての座学研修は2回目だ。

朝から夕方まで、しっかり講義。

斡旋団体との面談で基本的な話は一通り聞いているので、講義の内容と重複することも多かった。

前夜、あまり眠れずに参加していたので、かなりしんどい1日だった。

講義は淡々と進んでいった。

ディスカッションが一番憂鬱だった。

知らない人に囲まれると過度に緊張してしまう。

発言も審査の対象なのか、数名の職員がメモを取りながら見ていた。

最後にレポートを提出して研修は終了した。

とにかく疲れた。


今回もまたもやもやが残った。

講師や職員は実体験を交えて話をしてくれる。

『子どもが3人いて、子育てが本当に大変』
『うちは子どもが4人いて、妻と子育てのことでよく口論になる』
『1人目の時は〇〇だった』

たまたまなのか、みんな実子。

子育ての大変さや、奥さんの愚痴などを話す。

そんなことを聞きたいわけではない。
できれば聞きたくない。


受講者の数十人は、ほぼ子どもがいない。

不妊治療を経て、子宝に恵まれず里親になることを希望している人も多い。

病気で子どもが授かれない人もいる。


産むことはできないけど育てたい。

そんな人たちの気持ちがわかるのだろうか。

『子育ては甘くないですからね』
『みなさんが思っている以上に大変だと思いますよ』

『不妊治療って大変って聞きますよねー』

軽々しいし、上から目線に感じて不快だ。

もう少し言い方を工夫してほしい。

いつも違和感しかない。

子どものいない職員や、里親をしている職員、不妊治療の経験のある職員。

まだ出会ったことがない。

そういう人が1人でもいれば、少しはこちらの感じ方も違うかもしれない。

里親希望者の立場に立って、寄り添ってくれる職員に出会ってみたい。