子ども達がだいぶ手を離れた今、

頭の中の7割は、仕事のことを占めており、

新しく学ぶことが楽しくてしょうがない!

そして、それを実践できるクラスがあることが本当にありがたいです。

 

保育観、というと大げさだけど、自分がどういう保育をしていきたいか、

ということを、明文化することを目的として、

「こういう保育を経験して、こう感じた。

だから、私はこういうことをしていきたい」

という振り返りをしていきたいと思います。

 

①の要約

大学で社会福祉を学んだ私が、大学4年でいきなり保育士試験に挑戦。

大学の先生の紹介で見学に行った保育園が、翌日が採用申し込みの締め切り、

ってことで、いきなり申し込んでみた・・・

 

 

受ける時は知らなかったのだが、

東京郊外にあるその保育園は、先進的で知られた保育園で、

採用試験もいっぷう変わっていた。

記述式の筆記試験のあと、全クラスを回り、全職員と面接するというもの。

見学に来る人も多いようなその園で、その保育園のことをまったくしらない、保育学科ではない学生に会って、

現場の保育士さんたちはどう思ったんでしょう?

とにかく、タイミングや流れがあったようで・・・

その保育園にご縁があり、つながったのだった。

 

水遊び、どろんこをする。

散歩にでかける。

畑で野菜を作り、チャボを飼って卵を取る。

河原でヨモギを取ってきて給食で食べる。

など、子どもは手と体を使って実体験を重ねることを大切にする。

 

保育士は、ジャージやエプロン禁止。

家ではジャージ着ていないでしょう?

家でするような服装をしよう。

保育士は「○○さん」と名前で呼び合う。

子どもも保育士も、ひとりの人間として尊重されるため。

子どもの自主性を重んじ、自己肯定感を育てる、という保育を目指して、

職員会議や職場研修を重ねていた。

外部講師を園に呼んだり、他園の見学にも行ったなあ。

また、変わっていたのは、職員は全員横並びだというところ。

園長はもちろんいるが

園長の一声で物事が決まる、ということはない。

ひとつ覚えているエピソードでは、

園長が、あるクラスの定員を増やしたい、と提案をしたのだが、

ある一人の職員が最後までその理由に納得をせず、ノーを言い続け、

結局それは実現しなかった。

また、クラスのなかでリーダーという役割を回り持ちでやっていた。

 

↑こういうシステムはとても手間暇がかかるものだと思う。

だって、みんな、色々な考え方を持っている。

それを出し合って、妥協点を見つけたり、

どうしても納得できなければそれをわかってもらったり、

言葉を尽くして気持ちを表さないといけない。

 

そこで保育をする中で、

言葉にして言われたことはなかったけれど

「あなたは大事な人ですよ」

「あなたは、あなたの個性を生かした保育をしてね」

というメッセージを受け取っていたんだな。

 

その保育園では、新園を立ち上げるという貴重な経験もさせてもらった。

隣の市に新しくできる保育園の立ち上げに、やってみたいと手を挙げた。

保育士になって三年目の年だった。

山を切り崩し街を作り、その中にできる新しい保育園。

保育園の間取りから、園庭の造作、家具、細かいことで言えばクラスの名前も話し合って決めた。

すべてが貴重な体験で、私の根っこのひとつにもなっている経験だ。

 

 

はじめの園と、新園で合計11年間働いたが、

ずっと、自分は保育士には向いていないと思っていた。

子どもにとって『保育士的な人ばかりでなく、世の中には色々な人がいる』ことがわかる

と、自分を納得させながら仕事していた。

自分自身に納得していない、という点で、苦しいこともあったな。

 

働く中で、自分も親になり、そこでひとつ新たな扉を開けたけど、

まだまだ、保育の奥深さを感じるまでには至っていないその時の私。

 

 

2人目の子どもの育休中に、ダンナの海外赴任が決まり、

一年間の単身赴任期間を経て、

「やっぱり家族は一緒に居なくては!!」と心から思い、

仕事を辞めて中国へと飛び立ったのでした。

 

つづく

 

 

おもしろかった本 ★★★★★

 

保育において環境ってほんとうに大事!

どんな考え方で、どんなふうに整えるのか、という基本を考えるのによい。

本当は、色々な保育園を回って、どんな環境を作って、

どんな保育をしているのか、実際に見て回りたいくらい!

著者の高山静子さんのブログもおすすめ!