リヨンの屋内マルシェは、あのポールボキューズさんの名を冠して les Halles de Lyon Paul Bocuse という。

心躍らせて訪れてみたものの、んんん? よくある地方都市の屋内マルシェと変わらない？ポールボキューズを謳うからには、よそとは一線を画す大規模なマルシェだろうと想像していた。

そのぶん、厳選されたお店がならぶということかしら。

MOF の肉屋。お取引のある有名（たぶん）シェフのコックコートが額装されている。

ピンク色の仔牛肉、おいしそう。veau de lait というのは、まだミルクしか飲んでいない（草を食べ始めていない）ベイビーちゃんのこと。

nourri sous la mère とは、「母牛のもとで育てられた」という意味。この表示をみるたび、ほかにどんな育てかたがあるの!? と疑問に思う。わざわざ特記しているということは、そうでない飼育方法が主流ということでしょう。

こちらも MOF熟成士 Hervé Mons （エルヴェモンス）さんのチーズ屋。パリには残念ながら店が無い。

saint-marcellin （サンマルスラン）がこのへんの地域のスペシャリテ。牛のミルクでつくられた小ぶりなチーズ。まろやかでおいしい。ひとまわり大きいほうはサンフェリシアンという。

この店のクリームがあんまりにもおいしそうだったので買ってみた。いちごも買って、ホテルで食べたら本当においしいクリームだった（シャンティとは違うけれど）。

チーズ屋はほかにもあり、とくにサンマルスランで有名なのが Renée Richard という店。とてもおいしかったので、何個か買ってくれば良かった...

子豚の丸焼き！リヨン料理は豚、とくに内臓を調理したものがバラエティ豊か。私は豚の内臓系はたぶん苦手な予感がするので、チャレンジしなかったけれど。豚は捨てるところが無い！という説を実感できた。

朝、道端に出るタイプのマルシェも楽しかった。

とれたて春のニンニクだけを売る店。

こういう店構えはパリで見たことない。荷物を積んできたトラックがそのままお店になるの。

聞いたことない名前の、たぶんこの地域のシェーヴルがたくさん。

このヤギチーズもおいしかった♡

八百屋もトラックの荷台が売り場。

この小粒の新ジャガイモがめずらしくて買ってみた。なんと、横のNoirmoutier 産ジャガイモより値段が高いので、どれほどのものかと好奇心で（ノワームティエの芋は質の良さで有名、値も張る）。

パリに帰ってシンプルにローストしてみたら、たしかに繊細なお味でございました。

リヨンのマルシェ