気付いたら11月になっていて呆然としましたが、佐藤優樹ちゃんのソロになって初のアルバム『now rise』について、感想的なことを書いていきたいと思います。
全曲ダイジェストも出てるよ。
結論から言いますと、めっっっちゃ良いですこのアルバム。
いや最高。
ソロデビューから現在までの佐藤優樹ちゃんのほぼ全楽曲を詰め込んだ集大成。
19曲もあってお得だし、全体のバランスも良いし、まーちゃん自身が作詞作曲した曲もあり、1stアルバムにしてすでに名盤と言っていい出来になっております。
万が一まだ買ってない聴いてないという方は、つべこべ言わずに買って聴くのが最善です。
なんていうか、本当に嬉しい。
まーちゃんのソロアルバムですよ?
モーニング娘。を卒業してソロアーティストとしてデビューして、これまでシングルを2枚出し、そこからのアルバムリリース。
そこにはまーちゃんが作詞作曲したものもある。
大げさかもしれないけど、ファンとしての夢がひとつ叶ったような感慨をおぼえていますわたくし。
ずっとこれを夢見ていたといっても過言ではない。
まーちゃんがまだモーニング娘。にいた頃から、いずれ卒業したらソロ歌手としてデビューしてシングル出してアルバムも出せたらいいな。そこに本人が作った曲なんかがあったら最高だよな……そう密かに抱いていた願いが、いま本当に現実として叶っている喜びよ。
ありがとうまーちゃん。
頑張ってくれて。こんな素敵な音楽を届けてくれて。
そう感謝したい気持ちでいっぱいです。
さて収録されている楽曲について、軽く感想などを。
まずこれ1曲目が『花鳥風月 春夏秋冬』から始まるのが最高なんすよね。
あのカッコいいイントロ。
そこから始まるこのカッコいい楽曲。
アルバム全体への期待まで高まるような、そんな予感に満ちていて。
この曲はシングル曲で、リリース時にも思った(言われてた)けど、アニメの主題歌としても起用できそうな曲ですよね。
イメージとしては、和風バトルファンタジーアニメのオープニング曲に合いそう。(サビのところでバトルシーンになるやつ)
そして2曲目の『Error!』には、ラップであゆみんが参加してます。
なんかそのこと自体が胸熱よな。
お互い卒業してからもこういう形で一緒に音楽やれてるのが、ファンとしてはたまりません。
もちろんあゆみんのラップは言うことなしで素晴らしい。
この曲、なんとなく鞘師里保ちゃんの曲にあっても違和感ないなと思いました。
りほりほだったらめっちゃ踊りそう。
そんな雰囲気の曲。
デビュー曲の『Ding Dong』も、こうしてアルバムの1曲として聴くとまた印象が変わるなと。
これをソロデビュー曲として出されたときは、正直ちょっと理想とは違うかなと思う部分もあったんですが、そういうの関係なしに聴くとめちゃ良い曲じゃん、て。
『Small Voice』はまーちゃん作詞作曲。
今回まーちゃん自作の曲はどれもピアノメインのバラード曲なんですけど、どれもまーちゃんの中のピュアな部分というか、大切にしてる部分を曲にして見せてくれたような、厳かとすら言えるような雰囲気がありますね。
まーちゃんはこのところアルバムのプロモーションでたくさんのラジオに出たり雑誌やWeb記事のインタビューを受けたりしてるんですが、そこで話してたこの曲の生まれた経緯とか想いとか聞くと、さらに曲への理解度が上がる気がするので読み(聴き)ましょう。
歌声に関して、仙台の配信番組のなかであゆみんが「少女のように歌ってる」と言っていたのが言い得て妙だなと思いました。
ほんとそんな感じ。
だからピュアに感じるのかな。
ただただ素直に、語るように歌ってるから。
これまで出したシングルの各Additional Trackのなかで、『愛のサバイバー』と『とどめ』は系統がマイナー調の曲という意味で似てるのかなと思うんですが、それ以外の曲は結構メジャー調で明るかったり爽やかだったりするのが多いんですよね。
それはそれで新鮮だし、そういうまーちゃんの歌声もとても素晴らしいので好きです。
ただやはり、マイナー調の曲こそまーちゃんの真骨頂というか、「合ってる」のはどちらかで言えば、やっぱこっちだよなと。
『愛のサバイバー』も『とどめ』も、みんな大好きでしょう。
わたくしも大好きです。これだよこれ!って感じよな。
『愛のサバイバー』はモーニング娘。時代からの佐藤優樹の延長線上という感じがあるし、『とどめ』はそこからさらに進化した、こんなとこまで行けるのか!という驚きがある歌声で。
ちょい前のM-line Musicに、『とどめ』のライブ映像が上がってたじゃないですか。
これまーじ最高だから。
曲だけじゃなく、歌声だけじゃなく、パフォーマンス全部ひっくるめて最高。
絶対見てほしい。
コメント欄も、わたくしが見たときは8割くらい『とどめ』へのコメントばかりでしたw
『愛のサバイバー』も『とどめ』も、どちらもアルバムに収録されてよかった。
各インタビューによると、まーちゃん最初はシングルとかAdditional Trackはアルバムに入れたくなかったらしいですからね。そんなことある?w
でもスタッフさんに「絶対入れたほうがいい」と説得され、どうして入れたほうがいいのか自分でしっかり考えた上で納得し、こうして収録されることになったみたいです。
いやほんと良かった収録してくれて。
説得してくれたスタッフさんまじでありがとう。
今回、アルバム制作のなかでもたくさんスタッフさんとか周りの人たちに助けられたと言ってましたね。
というか、本人曰く「怠けてた時期」から脱することができたのも、スタッフさんからの愛ある叱責のおかげだったみたいですし。
まーちゃんの周りに、ちゃんとまーちゃんのことを考えていろいろ言ってくれる人がいてよかった。
もちろんそこでしっかり立ち上がってまた音楽と向き合って、こうして素晴らしいアルバムを届けてくれたまーちゃんにも感謝感謝です。
そんな風に、怠けてた(らしい)まーちゃんがまた立ち上がるきっかけとなった楽曲が、『右肩の蝶』とのこと。
元々はボカロ曲で、それをカバーした方の歌を聴いて「歌いたい!」と思ったんだとか。
だからこの曲にも感謝なんですよね。
おかげでいまのまーちゃんがいるみたいなので。
この曲自体にかなりパワーがあるわけですが、まーちゃんはこれを(簡単に言うと)生バンドっぽくアレンジし直したらしく。
本人があれこれ言って音にめちゃくちゃこだわって作ったみたいですね。
たしかに、後ろで鳴ってる音が素晴らしいのよ。
まーちゃんの歌声も気合い入ってて最高。
ラジオにゲストで出たときはこの曲を流してもらうことが多いんですが、今回のアルバムのキーとなる曲なのかもしれませんね。
れいなとの『サマーナイトタウン』も収録されたのはちょっと驚いたな。
数年前に動画の企画でやったやつ。
アルバムを最初から通して聴いて、この曲が来ると一気に「モーニング娘。!」って雰囲気になりますw
そりゃあそうなんだけど。
アルバム唯一のつんく曲だし、れいなの歌声も聴けるしで。
でもこれを入れてくれたのは単純に嬉しい。
叶うなら、今度また別の曲で(それこそ新曲とかでもいい)れいなと一緒に歌ってほしいなぁ。
2人の歌声の相性、素晴らしいですから。
つんくさんに頼んで書いてもらおう?
『Alright』はまーちゃん自作曲。
この静かな始まり方、なんかもうそれだけで神妙になってしまうといいますか、一気に引き込まれます。
歌詞もね、難しい言葉とか言い回しはないんだけど、とても深い大事なことが綴られているというのをひしひしと感じるんですよ。
まーちゃんのインタビューなどを読んで(聴いて)それに想いを巡らすのも良いし、それとは無関係に、自分自身と照らし合わせて想いを馳せるのも良いし。
この普遍性をすでに出せるのがプロだなとわたくしは思いました。
本人的には作詞は得意ではなさそうな感じですけど、いやいや充分良い詞が書けてると思います。
なにより、本人が言葉(歌詞)というものに対して慎重なのがいい。
自分の言葉に酔ったり、変に自信満々だったりしないあたり。
だからこそちゃんと普遍性と客観性のある歌詞になってるんでしょう。誰が聴いてもどこかしら心に染み入るような。
アルバム新曲の『TO BE CONTINUED!』がこれまためーちゃくちゃ良いんだぁ。
モーニング娘。でいうと『ここにいるぜぇ!』みたいなイメージらしいですが、たしかにライブの最後とかに歌うのが合いそうな、ロックで疾走感のあるナンバー。
曲自体とても好きなんですが、イントロの「TO BE CONTINYED!」とかAメロの「NO WAY!」「THAT'S RIGHT!」のガヤ?って言うんですかね、そのまーちゃんの声が超絶可愛いんですよこれ。
なんか、脳内に勝手に浮かんできたイメージとしては、歌ってるまーちゃんの周りにアニメみたいにデフォルメされた小さいミニまーちゃんが4人くらいいて、「NO WAY!」って笑顔で合いの手を入れてくるような感じ。
超可愛い。
これ聴くたびに、まーちゃんに対する愛おしさが爆発しそうになる。
そして曲が素晴らしい。
泣くような曲じゃないけど、なんか泣きそうになっちゃう。
今回、まーちゃん自作曲以外のアルバム新曲は『Error!』と『TO BE CONTINUED!』だけですが、これがどちらもたいへん素晴らしいです。
この2曲で両A面のシングルにしてもよかったくらい。
まーちゃん作詞作曲の3曲のなかでは、『reverie』が一番シンプルな作りな気がしました。
わかりやすいからこそ、スッと心に入ってくる。
インストの『輪』を除けばこればアルバムのラストナンバーなんですが、この終わり方がなんかとてもまーちゃんっぽくて良い。
いろんなジャンルのいろんな楽曲が収められてるアルバムですけど、この曲こそがまーちゃんの本質であるような、それで終わるこの感じがとても好きです。
とはいえ実際のラストナンバーは『輪』。
元々は歌詞も歌唱もあった曲で、2018年でしたっけ?19年?(記憶どっか行った)のバースデーイベントで披露してくれた曲ですよね。
わたくしも当時現場で聴きました。
だから当然といえば当然ですけど、完全な「歌のない楽曲」というよりは「歌ありの曲のインスト」という感じはします。当たり前か。
歌ありのVer.もまた聴きたいな~と思う気持ちもありますが(どこかでのリリイベで歌ったらしい。聴けた人羨ましい)、もちろんインストはインストですごく好きです。
この始まりのメロディー、良いのよねぇ。
ちょっとダークな、それでいて晴れ間も見えるような、なんとも形容しがたい不思議な曲。
暗さはあるんだけど後ろ向きではない感じなんですよねぇ。
3拍子なのも個人的には推せる。ちょっとミュージカルっぽさもあったり。
この曲、元のデータをまーちゃんが捨ててしまったという話は有名(?)ですけど、アレンジャーの大久保さんだか他の誰かだかがデータを持っていて、そのおかげでこうして収録することができたらしいです。
ありがとう、大久保さんもしくは他の誰かw
まーちゃんのアーティスト人生って、わりと綱渡りですよねw
まーちゃん自身が特殊で才能もあってちゃんと努力もする人だからというのは大前提として、周りの人たちにも恵まれてるから、こうしてその素晴らしさを我々は享受できるんだなと、今回改めて感じてます。
まぁ曲を作って形にして世に出すということ自体、環境が整ってないとそう簡単にはできませんからね。
(いまはネットで個人で出すこともできるとはいえ、それにはお金も知識も必要だし)
そんな感じで、ちょっと長くなりましたがこれでも軽くのアルバム感想でした。
少し前にCanCamさんにアップされたインタビュー記事も貼っておきましょう。
前後編あります。
めちゃくちゃ良いこと言ってますまーちゃん。
とりあえず、父が元気になってよかった。
写真もたいへん美しい……
なんかさ、ラジオでもたくさん話してたことだけど、自分では「2年くらい怠けてる時期があった」って言ってるじゃないですか。
でも何人かのラジオDJさんとかは「それは佐藤さんにとって必要な時間だったんじゃない?」と言ってくれてて、わたくしもそう思います。
だって小学生からずっと10年以上走り続けてきたわけで、卒業してソロデビューしたとはいえ、少しくらいゆっくりする時間があっていいんですよ。というか、なくちゃダメよ。
そして、そこから「立ち上がらなきゃ」と思えたまーちゃんが本当にすごいとわたくしは思うわけです。
人間、怠けようと思えばどこまでだって怠けられてしまう生き物です。
本当にね、そこに果てはないんだよ。
堕落というものには、果ても底もない。どこまでも落ちていけてしまう。
でもそこで「いかん!」と気付き、ちゃんと立ち上がってまた音楽と向き合って、結果的にこんな素晴らしいアルバムを出せるところまできたというのは、もう尊敬でしかないです。
誰にでもできることじゃないですからね。
まーちゃんの自己評価の低さはファンなら承知のところでしょうが、あなたは途轍もなく立派な人です。本人が認めなくても、そこは譲れない。このアルバムがその証左。
だからこそ我々ファンは、こんなにも佐藤優樹に魅せられ、離れられなくなっているのですから。
あ、あと、まーちゃんてよく自分で自分の歌声を「キンキン声」って言いますけど、わたくし的にはキンキン声ではないと思うんですよねぇ。
たしかに、た~まにそれに近い感じ(というか子供っぽい声)になることはあるけど、キンキンと感じる一歩手前で留まってる気はする。
キンキン声でうるさいとか不快だとか、ただの一度も感じたことはないです。
でも本人はずっとそこ気にしてる?のよね。
気にしなくていいのに。(誰かから言われたこととかあるんかな)
と思いました。
というわけで、まーちゃんのアルバム『now rise』めちゃくちゃ良いからぜひ聴きましょう。



