「ああまたかと思うかもしれない。オレも思う。自分自身にと、アップフロントとかいうろくでもない事務所に。あの事務所は何かやるたびに必ずオレを苛立たせずにはいられないらしい。やることなすこといちいち癪に障る。一度でいいから最初から最後まで良い気分でいさせてくれ。

今回はこれだ。5月のFC通販で小田ちゃんのバースデーイベント『さくらのしらべ』のDVDが発売される。正確には小田ちゃんとあかねちんのイベントがセットになったDVDだ。ここ数年はずっと小田ちゃん単体で発売されてきたが、どうやら今年はセット販売されるらしい。確かにあかねちんのイベントも見られるのはありがたいが、困るのは値段が高くなることだ。送料込みで8800円。これはクレカ払いならの話で、コンビニ払いだとさらに手数料が上乗せになる。2枚組とはいえDVDに9000円近く払うのは少々気が引ける。イベントはおろかコンサートのチケ代より高い。それでもこの手のイベントは貴重だし販売期間を逃すともう手に入らないからヲタクは買うのだ(たまに再販されることもなくはない)。なぜ今年は単品じゃないのかという点で多少イラッとしたものの、それだとあかねちんのほうを邪険にしているみたいでヲタク特有の罪悪感をおぼえるから強くは言えない。じゃあまぁそこは百歩譲っていいとしよう。なけなしの金をはたいて小田ちゃんとねちんのイベントを見ようじゃないかと思っていた矢先、先日アップされたダイジェスト映像に信じがたい文字が流れてきた。

 

『※「時空を超え 宇宙を越え」「幼なじみ」の収録はありません』

 

コイツはなにを言ってるんだ?と画面に向かって呟いてしまった。コイツはなにを言ってるんだ?

イベントを観に行ったみなさんのレポを見て、トキソラのピアノver.をやったという話を聞いた。かつてワンフォー時代にもやった試みで、映像で見たことはあるが生で聴いたことはない。いつか生で聴いてみたいものだと思っていたら、ちょうど自分がチケットを取れずに行けなかったときに限ってそういうことをやってくれたようだった。そのときも歯噛みしたものだが、それでもDVDで見られるなら良しとしようと思っていた。それが収録されないという。

おいおいおいおいアップフロント。それ以上バカになってどうするつもりだ。全人類から恨みを買って喜ぶ変態野郎なのか?どうしてお前はそういつもいつもこっちの神経を逆撫でしてくるんだ。モーニング娘。に関して、なにかするときは必ずひとつヲタクを苛立たせる要素を取り入れないとならない会長命令でも受け入ているんだろうか。

あくまで個人的なことだが、今回のイベントで一番聴きたいのはこのトキソラピアノver.だった。いまの小田ちゃんが歌う、ピアノ生演奏によるトキソラ。想像しただけで泣けてくる。かつてワンフォー時代に歌ったときと比べてどれだけ変化しているのか、それを聴くのをなにより楽しみにしていたのに。

しかしそれが収録されないという。ついでに『幼なじみ』も。

たった2曲じゃないか、と人は言うかもしれないが、他所のアーティストの曲でもないのになぜ収録されない曲があるのか理解できないし、それが一番聴きたかった曲とあればこれは憤慨せずにはいられまい。そう、なぜ収録されないのか。自前の曲だから楽曲の権利的な問題ではないだろう。考えられるのは、生演奏してくれたピアニストの権利問題。まさかそのピアニストが俺を映像に出すことは許さんとごねたわけではあるまい。なぜなら彼はワンフォーのときに演奏した人と同じらしいからだ。あのときは大丈夫だったのにいまはダメというのは、ありえないことではないにせよ考えにくい。ではなんだろう。もちろん事務所がピアニストに払うお金をケチったのだ。確信はない。でもそれ以外に理由があるだろうか。そうでなかったとしても、ここは是が非でも収録しようと思うのが普通の芸能事務所ではないか。それを奴らはあっさり「収録はありません」なんてほざきやがる。そもそもイベントの会場選びの段階でやる気もなにもあったもんじゃなかったのだ。DVDに収録する気がなかったのなら、せめて多くの人がイベントに参加できるようなキャパの大きな会場を用意してほしかった。ライブやイベントというのはもちろんその場にいる人たちを楽しませる催しだから、在宅でDVDを見る人間がそのすべての恩恵にあずかれないのは仕方ない部分もある。だがハナからくそ狭い会場しか用意せず、挙句の果てにDVDには収録しない曲が2曲もあるというのはさすがにファンを馬鹿にしすぎではないだろうか。それとも落選祭りのチケットを取れなかったオレが悪いのか?オレの運がしょぼくれていたからイベントを観ることもできずDVDで見ることもできないのか?なにもかもオレのせいなんだろうか。ピアノの生演奏があったとはいえ、たった2曲のその楽曲を映像に残すことはそれほど困難なことだったのだろうか。むしろ生演奏があったからこそ残してほしいのに。

その2曲が収録されないという事実より、毎度毎度あの事務所に心からうんざりさせられることに疲弊してしまった。小田ちゃんとねちんにはたいへん申し訳ないが、このDVDを買う気も萎えた。ただでさえ法外な値段なのに、一番見たかった(聴きたかった)映像がないのでは買っても意味がない。というのはもちろん言い過ぎだけど、とにかくモチベーションは地に落ちた。

ああなんて馬鹿な事務所なんだろう。こないだメキシコ公演DVDのオフショット映像についても同じことを思ったが、どんどん商品の質を悪くして、売り上げも落としていくマヌケな事務所。メンバーがいくら素晴らしいステージを作り上げてくれても、事務所の馬鹿がそれをパーにしてしまうのだ。メンバーの足を引っ張ることしかできない憐れな所属事務所。これのどこが優良事務所なのか教えてほしい。少なくともモーニング娘。に関して「よくやってくれた!」と喝采を叫んだことはここ数年一度としてない。もしかして一度くらいあったかもしれないが、それらをすべて水泡に帰すほどのろくでもない仕打ちがあまりに多すぎてなにも記憶にない。

2015年からこっち、事務所の仕事は酷さを増す一方だったが、今年はそれがより一層酷くなってる気がする。いまだにシングルも出してないし、ようやく出たベストアルバムは完全にタイミングを間違えてる上にろくな宣伝もしてもらえなかった。単独ツアーは関東の会場がどんどん他のグループに回されてしまい、とどめとばかりに舞台まで奪われてしまった。

いったいなんなんだ今年は。なんなんだアップフロントとかいうくそったれな事務所は。お前らはなにがしたいんだ。モーニング娘。を売りたいのか消したいのかどっちなんだ。売りたくはないけどいなくなったらそれはそれで会社の経営が破綻して困るから生かさず殺さずの生殺し状態にしてるのか。どうなんだいったい。もう少しまともなプロデュースをしてくれ。細部まで手を抜かず、きちんと作品を仕上げてくれ。頑張っているメンバーの足を引っ張るような真似はよしてくれ。よくそんなていたらくでつんく♂さんを追い出せたもんだ。「我々はもうつんく♂無しでもやっていける」なんて100%間違った確信をどうして抱いてしまったのか理解ができん。

そういうわけで、たぶんおそらくきっと、このDVDは買わないと思う。そんなことをわざわざ宣言する必要はまったくないのはわかってるが、こういうちょっとした(オレにとっては大きな)手抜き仕事が、全体にとって重要な欠損に繋がりうるということを訴えておきたかった。いつまでもアイドルの上にあぐらをかいた殿様商売が通用すると思ったら大間違いだ。こんなことばかり続けていたら、遠からずヲタクに愛想を尽かされるだろう。あんたら(事務所)が思ってる以上に、ヲタクは他のアイドルに流れてしまってるんだよ。もっと有能な、仕事のできる芸能事務所に所属しているアイドルはこの世にごまんといるんだからな」

 

 

 

 

と、どこかで誰かがおっしゃっていました。