最近読んだ本をご紹介。

 

 

読んだ順で書きます。

 

 

 

 

 

 

 

小品ながら、恩田陸の魅力とエッセンスが濃縮された著者らしい傑作。

なにかのインタビューでも語っていたように、この作家にしては閉じられた結末になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第10回日本SF大賞を受賞した傑作。

仏教を下敷きに、現代の螺旋蒐集家と過去の宮沢賢治がシンクロする。

いまなら異世界ファンタジー風に読めなくもないが、スケールが桁違いに大きい。

読後は「とにかく物凄いものを読んだ」という気持ちにさせられる。

 

 

 

 

 

 

ドミノ (角川文庫) ドミノ (角川文庫)
605円
Amazon

 

 

ふたたび恩田陸。

この作品が出たのは結構前なんだけど、登場人物がかなり多くて「群像劇は苦手だなぁ」と手をつけずに何年も経ってしまっていた。

それを後悔するほどに面白い。

ひとつひとつのエピソードだけでも成立しそうな話がいくつもあり、それがやがてひとつに収斂する手管はお見事。

時間を忘れて一気読みできる。

 

 

 

 

 

 

 

ラテンアメリカ文学の代表的な作家フリオ・コルタサルの短編を集めた作品。

唯一の中編「追い求める男」は途中で断念してしまったが、他はどれも幻想的な海外文学の趣きで面白い。

高速道路の渋滞がまったく途切れず、やがてドライバーたちが共同生活を始める悪夢のような「南部高速道路」がおすすめ。

 

 

 

 

 

 

 

村上春樹の翻訳でおなじみ、レイモンド・カーヴァーの短編集を2分冊したうちの1冊。

なによりタイトルが良い。頼むから静かにしてくれ。

 

 

 

 

 

穴 (新潮文庫) 穴 (新潮文庫)
497円
Amazon

 

 

読んだあとに気付いたけど、表題作は芥川賞受賞作だった。

どんな話かを説明することにあまり意味はない。謎に濃密で不条理で、奇妙に歪んだ齟齬。どろどろというほどではないにせよどこか粘着的で、閉塞感に満ちている。

この作家は今後も読んでいきたい。

 

 

 

 

 

 

 

小説家さだまさしが描く、とある地方の奇譚集。

怪異譚のように始まり、やがて著者らしい人情味に終着するのは個人的に少し物足りないが、物語る力は素晴らしい。

並みの作家より作家らしいものを書く。多才な人ですねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

よくできた奇想文学(短編集)。

お気に入りの作家なんだけど、もっとこの著者にしかない突き抜けた味というものが出たらさらに素晴らしいなぁなどと思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

まだありますがとりあえずこれくらいで。

 

 

 

ハロネタは、なにを書いても事務所への雑言になってしまいそうなので自重しておきます。

 

 

 

 

明日は舞台『マリーゴールド』を観に行く予定なので2~3日更新は途絶える。