ハロネタが思いつかないので読書感想ブログを書きます。

 

 

 

 

最近はめっきりミステリばかり読んでまして、久しぶりに新本格回帰中です。

 

 

別に新本格が30周年を迎えたから――とかではなく、単にタイミングが合っただけですけども。

 

 

 

 

 

というわけでまずはこれ。

 

 

 

 

 

新本格というかそれ以前ですけど、御大島田荘司の御手洗シリーズ第一短編集。

人情豊かな切ない話あり、著者らしい剛腕トリックあり、四つの中短編が収められてます。

御手洗くんは人間より犬が好き、ということがよくわかる表題作がお気に入り。

 

 

 

 

 

 

 

お次も島田荘司の御手洗シリーズ、こちらは長編。

アメリカに再現された水晶のピラミッド、古代エジプトから蘇ったアヌビスの化身、御手洗とレオナのロマンス(というかレオナの一方的な愛)などなど、魅力満載の大長編です。

ギザのピラミッドによく似せて作られた(でも上半分が透明)ピラミッドと、その隣に建てられた塔の最上階でなぜか溺れ死んでいた被害者という謎がとにかく魅力的。

古代エジプトの挿話も非常におもしろく、そちらで一作長編を書いてほしかったくらい。

ちなみに御手洗くんは全体の半分近くまで出てきませんが、出てきたと思ったら可愛がってた犬が死んでしまって鬱状態になっております。かわいそうな御手洗。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新本格といえば綾辻行人ですよね。

というわけで、代表作である館シリーズでも傑作の呼び声高い本書をようやく読みました。

奇妙な館、たくさんの時計、忌まわしい過去、降霊会などなど本格ミステリのガジェットがてんこ盛りで楽しい。

トリックはなんとなく察しがついたものの、ここまで大掛かりな幻想を作り上げたその執念が恐ろしくも悲しい傑作でした。

ハロヲタ的な話をすると、ももちがこの本をよく紹介してましたよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

新本格といえば綾辻行人の次に名前が出てくるのが有栖川有栖。

というわけで火村シリーズの短編集です。

大きな仕掛けはないものの、どの話もサクッと読めておもしろい。

シリーズを初めて読むのにもおすすめの作品。

 

 

 

 

 

 

 

 

新本格といえば柄刀一の地味な活躍も忘れてはなりません。

本書はちょっとファンタジーチックな雰囲気溢れる(でもファンタジーではない)短編集。

表題作が一番良かったかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまでは古い本ばかりでしたが、これは新本格30周年を記念して編まれた最新のアンソロジー。

一応《館》がテーマになってるようですが、正直そこまで館館してないものが多いです。

ともあれ恩田陸の理瀬シリーズ短編が載るとあれば買わないわけにはいかない。あのキャラの意外な過去が明らかになります。

白井智之の短編は、舞城の劣化コピーのようではあるものの悪くはない。グロ描写満載なので苦手な人はご注意を。

一番長い井上真偽の中編は、ホラーならともかく新本格ミステリのアンソロジーとしてはアンフェアが過ぎる気が。

それ以外はちょっと微妙でした。

ちなみに本書は「黒」で、もっとミステリらしい「白」も出てるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

全然ミステリではなくホラーになりますが、短めの長編なのでサクッと読めます。第24回日本ホラー小説大賞の読者賞受賞作。

あらすじを読むと思いっきりホラーゲームっぽいですが、中身もまんまホラーゲームでした。

つまらなくはないけど、おもしろくもない。

本当にこれを原作にゲームを作ったらいいんじゃないかと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは翻訳モノ。

かの有名なシャーロック・ホームズの第一短編集。

なんとなく知ってるけど、ちゃんと読んだことがない――ということで、いまさらながらちゃんと読んでみました。

とにかくホームズとワトソンのキャラクターが魅力的で、こんなものがあの時代にあったらそりゃあ人気になりますよねという感じ。

「原作のホームズは意外とこうなんだ」という発見などもあったりするので、一度はこの正典を読んでみるとよろしいでしょう。

まさに永遠の名作。

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも超有名なミステリの古典、エラリー・クイーンの代表作のひとつ。

次作の『Yの悲劇』などに続くこの悲劇四部作は、元々はバーナビー・ロスという著者名で出版されたもので、のちに「実はエラリー・クイーンが書いてました~」とサプライズ発表された作品としても有名。

ザ・ロジックとでも言うべき端正な本格ミステリで、探偵役である老俳優のドルリー・レーンも魅力的です。

驚いた点といえば、犯人がめちゃくちゃアクティブで才知に長けており、この犯行を成し遂げるためにあんたどんだけ頑張ったのよとねぎらいたくなることと、警察が無能なくせにやたら傲岸不遜で嫌な連中だったことです。

 

 

 

 

 

 

 

といった感じで、ミステリ(とホラーが一作)ばかりを読んでいたこの頃です。

 

 

ミステリ好きの人から見れば、「オマエいままでそれ読んでなかったの?」と思うような代表作ばかりですが、その通り、いままで読んだことがなかったのです。

 

 

名作として有名だと、なんとなく手が出しにくなったりしません?

期待値が高すぎてなかなか読めなかったりとか。

 

 

そういうものが増えてきたので、いい加減読まなければと決心していろいろ読んでます。

 

 

 

このミステリ読書の波はもうしばらく続きそうです。