先日のアプカミでのOGメンバー(愛ちゃん)インタビュー、見ましたかー?
そのなかで、当時のモーニング娘。(たぶんプラチナ期あたり)がよく言われていたのが、「仲良しこよしじゃダメだよ」ということだった、という話がありましたが、たしかにそういうことよく言われてたな~と懐かしい気持ちに。
主にOGの先輩方からでしょうか。
一部のヲタも(なぜか)言ってる人はいましたけど、OGから「仲良しなだけじゃダメ」とか「もっとライバル心を持って」と言われていた印象はあります。
確かに黄金期のメンバー(※ここでは初期~4期までと仮定)に比べると、プラチナ期(5期~8期までと仮定)はライバル心剥き出しというよりはアットホームな空気を作っていたところはあったでしょう。
でももちろんライバル心がないわけではなかった。
当時のメンバーもそう言っていましたね。
そりゃそうだ。グループとはいえ――いやグループだからこそ、少しでも怠ければすぐ埋もれてしまう。他のメンバーは仲間でもあり競争相手でもある。ライバル心がないわけがない。
ただ、昔よりもそれが必要ではなくなった、あるいは大っぴらに表に出すものではなくなった、という部分はあるのではないかと。
黄金期のメンバーが「もっとライバル心を」と言う気持ちも、わからなくはないのです。
そもそも最初はみんなソロ歌手を目指して集まった人たちで、グループをやりたいわけではなかった。そんな人たちが集まってグループとなり、モーニング娘。は生まれたわけです。
初期メンの歌割り争奪はいまでも語り草になってますし、2期加入時のピリピリ感(歓迎できなかった)も有名な話ですよね。
まだラブマシーンでブレイクする前、『ふるさと』が思うように売れず、次のシングルでダメだったら解散かも……なんて状態だった時期を経験しているメンバーは、這いつくばっても抜け駆けしてでも前に出てやる!という気持ちで活動してきたわけで、ライバル心を持つことの大事さを身をもって知っている人たちです。
だから後輩にもそれを伝えようと思う気持ちはわかります。
しかしそれも恒常的なものではなくて、時代と共に変化する部分もあるはず。
モーニング娘。の雰囲気というのも、同じところもあれば変わるところもあるでしょう。
黄金期の頃はそれが必要だったけど、プラチナ期のモーニング娘。にはもっと別のものが必要だった。
そういう部分も、少なからずあると思うわけです。
たとえばいまのモーニング娘。'17が、黄金期のような「仲は良いけどライバル心バチバチ」のグループだったらどうでしょう。
それはそれで良いのかもしれない。でも、そうなっていないということは、いま求められているのはそういうものではないということでもあるのでは。
昔といまとで大きく変わったところのひとつに、メンバーがメンバーを推す(好きになったり憧れたりする)というのがありますよね。
そしてそれを普通に公言する。
昔はそんなこと考えられませんでしたよ。
どれだけ好きでも、メンバーになったからにはもう憧れではなく仲間でありライバルだから、そんなに好き好き言ってちゃダメ。
そんな空気が黄金期にはありました。
それがいつからか変化していき、いまでは当然のようにメンバーがメンバーを推すという状態です。
新人の子は、もはや「憧れの先輩」がいるのが必要条件であるかのようで、事務所もそれを推奨している節がありますよね。
つまりはその時々でモーニング娘。全体に求められるものというのは変わってくるのでしょう。
黄金期にはそれが必要だった。でもプラチナ期には別のものが必要だった。そういうものって、間違いなくあると思うのです。
だから愛ちゃんがそれをよく理解し、いまのモーニング娘。に対して「いまやってるのは私たちなんだから」という自信を持って活動してほしい的なことを言っていたのは、さすがだなと。
特に愛ちゃんたちはそういう無言の圧力を四方から感じていた世代で、だからこそ後輩にはそういうものに縛られず自由にやってほしいと思うのかな~なんて。
プラチナ期を、自由でアットホームなモーニング娘。にしていたのもある意味“反動”だったのかもしれませんね。
守るべきものは守りつつも、時代と共に変化していくのがモーニング娘。なのでしょう。
メンバーだけでなく、グループ全体の雰囲気もまた変化しているというわけです。
なんてことを思いました。
こういった変化もまた、モーニング娘。のおもしろいところですね。
メンバーの入れ替わりというわかりやすいもの以外にも、ファンだからこそわかるグループの変化というものがある。
これだからモーニング娘。のファンはやめられません。