大森望・日下三蔵編 『折り紙衛星の伝説(年刊日本SF傑作選)』


折り紙衛星の伝説 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)/著者不明

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毎年恒例、年刊日本SF傑作選の2015年度版。


つまり去年刊行された本で、前年の傑作SF短篇を集めたアンソロジーだから中身は2014年に発表された作品ということになる。



収録作は、


長谷敏司「10万人のテリー」

下永聖高「猿が出る」

星野之宣「雷鳴」

理山貞二「折り紙衛星の伝説」

草上仁「スピアボーイ」

円城塔「∅」

堀晃「再生」

田丸雅智「ホーム列車」

宮内悠介「薄ければ薄いほど」

矢部嵩「教室」

伴名練「一蓮托掌(R・×・ラ×ァ×ィ)」

三崎亜記「緊急自爆装置」

諸星大二郎「加奈の失踪」

遠藤慎一「『恐怖の谷』から『恍惚の峰』へ~その政策的応用」

高島雄哉「わたしを数える」

オキシタケヒコ「イージー・エスケープ」

酉島伝法「環刑錮」

宮澤伊織「神々の歩法」(第6回創元SF短編賞受賞作)




個人的なお気に入りは、「再生」「ホーム列車」「『恐怖の谷』から『恍惚の峰』へ~その政策的応用」「わたしを数える」「イージー・エスケープ」あたり。


全体的に見ると、若干不作かも。


「教室」はなぜここに入ったのかいまいちわかりません。
そういう作品が含まれるのも年刊アンソロジーの醍醐味、と編者は言うけども、それにしたって微妙すぎないか。



これまた恒例、創元SF短編賞の受賞作「神々の歩法」はすでにライトノベルで著書のある作家さんらしく、小慣れてはいるものの、ちょっとラノベ臭が強すぎてあまり好きにはなれず。


序盤の緊張感は良かったんだけどね。
もろにラノベ/アニメ的な美少女(超強い)が出てきた辺りで、あぁ~……って。


アクションシーンはアニメで見たほうが楽しめる気がする。






ちなみに今年の年刊日本SF傑作選も出てます。


そちらは買ったけどまだ未読。
来年のやつが出るころに読もうか←