石持浅海 『アイルランドの薔薇』


アイルランドの薔薇 (光文社文庫)/石持 浅海

¥596
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南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が、スライゴーの宿屋で何者かに殺された! 宿泊客は8人――そこには正体不明の殺し屋が紛れ込んでいた。やはり犯人は殺し屋なのか? それとも……。宿泊客の一人、日本人科学者・フジの推理が、「隠されていた殺意」をあぶり出してゆく!本格推理界に衝撃を走らせた期待の超新星の処女長編!(Amazonより)



人気ミステリー作家、石持浅海の長編デビュー作。



武装組織が暗殺者を雇って身内を殺害せんと宿泊したアイルランドの宿屋を舞台に巻き起こる殺人事件。


著者おなじみの「どうにかして警察を呼ばないようにする設定」はデビュー作から健在。


警察を介入させない状況下で、日本人科学者のフジが探偵よろしく事件を解決するのだった。




様々な思惑を持つ登場事物たちの中で、この日本人フジくんがなかなか良いキャラしてる。


ミステリ的にも、デビュー作とは思えないほど素晴らしい。


途中で感じた違和感は、最後に「なるほど、だからかー!」と納得。


分量もコンパクトで読みやすい。




石持浅海は初期作品のほうが好きだな、と再認識した一冊でした。