昨日書いたように、さゆのインタビューと某動画に感動しまくってる反面、頭の中にはいまだにリリウムの余韻が残っております。


頭の中グチャグチャやねん。カオスやねん。



まぁどちらも良い内容のことだから別にいいんですけど、ちょっとまたリリウムの話をさせてください。



(※3分の2くらい進んだところでネタバレあります)





というのも、こないだチラッと書きましたが、この『LILIUM~少女純潔歌劇~』には、その前身とでも言うべき『TRUMP』という物語が存在するわけです。


どちらも脚本/演出が末満さん、そして音楽も同じ和田さんによるもの。



Dステ 12th「TRUMP」 TRUTH [DVD]/西井幸人,三津谷亮,陳内将

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『TRUMP』は出演者が全員男性で、『LILIUM』は全員女性。
だから2つは姉妹編みたいな感じなのかな?と思ってたんですが(末満さんも最初はそう言ってました)、どうやら姉妹編というより『LILIUM』は『TRUMP』の「続編」と言ったほうが適切のような内容っぽい。



そうなるとどうしても『TRUMP』が気になってしまうわけですが、いかんせん『TRUMP』のDVDまで買う余裕がない。


金銭的にもないけど、いまAmazonで注文したら届くのは7~11日後だというから時間的余裕もない。
できれば2回目観劇予定の14日までに見たいので。



しかしDVDを買う以外に『TRUMP』を見る術はなく。
でもAmazonで買ってたら14日に間に合わない。


まぁ売ってても5000円以上出して買う余裕はないんですが(そうしたらリリウム観に行けなくなる)、しょうがないので最終手段として、ネットで数々のネタバレブログを探して読むことにしました。



わりとみなさん、だいぶ繭期をこじらせてらっしゃるので、実に熱の入った深い内容で助かります。




というわけで、その中から良さげな3つのブログを勝手ながら貼らせていただきたい。


基本的にどれもネタバレしまくってます。『TRUMP』について。あるいは『TRUMP』と『LILIUM』について。


なので、その辺りのことをご了承ください。







まずは、『TRUMP』のかなり詳細なレポ……というか普通にストーリーを丸々書いてらっしゃる方のブログ。


こちら(※ここではリリウムについては言及ゼロなので、これからリリウム観る方でも大丈夫)






続いて、『TRUMP』と『LILIUM』どちらも観劇された方のブログ。こっちでは両方ネタバレ。


こちら



こちら





フムフム……なるほどね。





なんてこった。そういうことだったのか。


確かに『LILIUM』での某キャラのあのセリフとかあのセリフとかあの名前とかあの名前とか、「あーこれはきっと『TRUMP』でなんかあって、そこからのものなんだろうなぁ」とは思ってましたが、こんな業の深いドラマがあったとは。鳥肌ものだ。



これは両方観た人が繭期を盛大にこじらせてしまうのも頷ける。



詳しいことは↑のブログにバリバリ書いてあるのでここには書きませんが、末満さんと和田さんの底意地の悪さを感じますね。(最高に褒めてます)



いつの日か、ぜひ『LILIUM』の(というか『TRUMP』と『LILIUM』の)続編を書いてもらいたい。


だってあの人とかあの人とかあの人がその後どうなったのか気になってしょうがないじゃないかよ……。





そのうち、『LILIUM』のDVDが発売されるときにでも『TRUMP』も一緒に買ってちゃんと見たいと思います。











というのが2つの舞台の関連性に於ける諸々の話なんですが、もちろん『LILIUM』単体でもそれは素晴らしい物語なのだということも力説しておきたい。



パンフレットの末満さんの言葉にあるように、これは「少女たちの物語」なのです。


年月とともに失われゆく「少女性」の。





劇中でも某キャラが「みんな年を取らず、美しいままだ」みたいなセリフを言う場面がありますし、スノウのソロ曲『幻想幻惑イノセンス』の歌詞にも「無垢のままでいて」というフレーズが出てきます。



少女という刹那の時。少女純潔。



そんな永遠を手にしたいという願望と、永遠なんてないという現実。








※ここからネタバレ








劇中には、これに関する様々な言葉が出てきますよね。


シルベチカは、ことあるごとに「永遠なんてない」という意を何度も唱えますし、それは結末にも帰依していきます。



誰もが夢見る故に、誰も手に入れることができない。


「少女」という幻想は、いずれ現実に還る運命なのだとも言えるでしょう。







ただ、それだけで終わらないのが末満さんの恐ろしいところ。



失われゆく少女性と、永遠なんてないという偶像崩壊。それらに対するアンチテーゼ。



皮肉にも、『永遠の繭期の終わり』という曲の中で「御伽噺は結末を迎えた 現実の世界へと帰ろう」と歌う人物が、最後の最後に絶望的なまでの《永遠》を手にしてしまうわけですね。




この辺りは、「少女性」というモチーフ……からの、ここで最初に書いたような「ヴァンプの世界」への回帰なのでしょう。(と勝手に思いました)



そう考えると末満さんは一つの物語の中で、土台となるテーマと、前作から続く世界観という2つを同時に最高のものとして見せてくれてるわけで、これは絶賛せざるを得ない才能です。





なんとまぁ、深く知れば知るほど虜になってしまう世界。



「少女性」というテーマだけでも大好物なのに、それが別作品とのリンクまで含んでるとなると、これはもう三部作とかシリーズ化とかしてほしい勢いですよ。


できればそう遠くない時期が望ましい。


だってみんな(リアルに)成長しちゃうから……。










まぁそんな感じで、実に奥の深い作品となっているようです。



観ればわかる。


観ればあなたもきっとこうなる。




それほどおもしろいし、自分好みの物語でした。