スピッツのボーカル、草野マサムネさんが、震災による影響で急性ストレス障害に陥ってしまったというニュースを見つけました。
個人的に、震災の後、携帯の電源を確保できてからは、色んな人のTwitterを拝見していたのですが、精神科医の香山リカさんのツイートで、「被災地以外の人も、自分の心のケアをしてください」といった旨のつぶやきをされていました。
今月の『SFマガジン(5月号)』という小説雑誌にも、香山さんによるこの内容の連載が掲載されています。
この草野さんの症状はまさに、香山さんが危惧されていたものではないでしょうか。
被災していない(あるいは軽度の被災で済んだ)地域の方々は、地震直後からテレビ・ネットなどの動画、新聞などの生々しいニュースを、あまりにもたくさん、長時間目にする機会が多かったことでしょう。
幸か不幸か、僕自身はかなり後になるまでテレビを見られなかったので、そういった映像はほとんど見ていないのですが、テレビなどのメディアに触れられる状況にあった方々は、被災地の方々同様、酷くショックを受けられたことと思います。(被災地の方々とはまた別種のショックかもしれませんが)
そういったショックによるストレスは、『distant traumatic effects(遠隔性の心的外傷効果)』と呼ばれているらしいです。
アメリカでの同時多発テロのときも、同様の症状を患った人が多数いたとか。
自分には直接的に関与していない事象にも関わらず、その映像を見たりニュースを聞いたりすることによって、多大なストレスを感じてしまう。
草野さんに限らず、日本人なら誰もが少なからずこのストレスを抱えていることでしょう。それ程の災害です。
ここで個人的な話になりますが、ハロプロメンバーのみんながこのストレスに苛まれ、草野さんのような症状を患ってしまわないかと、震災直後からずっとそれが心配でした。
ブログの内容もかなり沈んだ雰囲気だったし(当然ですけど)、悲惨なニュースもたくさん見ているだろうし、はたしてメンバーの精神は大丈夫だろうか、と。
今現在のメンバーブログなどを見る限りでは、その心配は杞憂だったと思える雰囲気なので、一安心です。
「お前はどんなときでもハロプロのことしか考えてないのか」と言われると、まぁそうかもしれないかもしれないですよねぇ……と答えるしかありませんw
もちろん、被災された方々の心的ストレスは甚大なものだと思いますが、それとは別の種類の話ということで読んで頂ければ幸いです。
人を救うには、自分が元気でいなくてはいけない。
だから、被災していない人が一番にするべきことは、「自分の日常を取り戻すこと」ではないかと思ったのでした。
草野さん……回復に向かっているようですが、早く全快されることを祈っています。
そしてもちろん、被災地の方々の復興も。
久しぶりに真面目な内容でしたw